日光線
最終更新日2009.10.03.
● 基本データ
日光線は、東北本線の宇都宮から有名な観光地である日光に至るJR東日本の地方交通線(ローカル線)である。
私鉄の日本鉄道が路線の建設をし、明治23(1890)年6月1日に宇都宮-今市を開業させた。同年8月1日に日光間まで延伸され全通した。その後、明治39(1906)年11月1日に日本鉄道が買収され国有化、明治42(1909)年10月12日の国有鉄道線路名称設定により、宇都宮-日光間が日光線になった。
世界遺産に登録された日光へのアクセス路線として考えられそうだが、首都圏と日光へは、日光線と並走する東武日光線(昭和4(1929)年10月1日全通)の方に分がある。過去には、首都圏から日光線への直通列車が運行され、戦前・戦後のしばらくは、国鉄と東武の間で、それぞれが新型列車を投入するなど「日光戦争」と呼ばれる熾烈な競走が起こることになった。しかし、昭和57(1982)年6月23日の東北新幹線の(暫定)開通とともに、日光線への直通列車は激減し競争関係は薄れていった。上野方面から日光線に乗り入れる場合、宇都宮駅でスイッチバックしなければならず、時間的なロスが生じたのも原因とされる。現在は、定期の優等列車はなく、日光・鹿沼方面から宇都宮市内に向かう通勤・通学客および買い物客を運ぶ地域輸送を担当している。しかし、東北新幹線で日光を訪れる観光客もいて、シーズンにはかなり混雑することがある。
これは、日光線にあまり関与しないことだか、JRの新宿・池袋から東北本線の栗橋駅で東武線に乗り入れ日光に至る特急(日光・スペーシア日光)が平成18(2006)年3月18日から運行されることになった。国鉄(JR)と東武とは日光への乗客を巡って長らく競合関係だったが、日光へのアクセスは東武線が、新宿・池袋などへのアプローチはJRが強いことから、両社の利害は一致し、競合から融合へという画期的な判断が下された。

宇都宮-日光間 40.5km
※ 距離も短く、1時間に1本程度運行されているので、乗りつくしは楽。
[車窓の楽しみ方]
日光線の列車は宇都宮駅を東京方面(南)にむかって、東北本線とともに出発する。車輌は2両のことが多いが、多客期などたまに写真のように6両編成になることがある。また、平成20(2008)年からエンブレムを持つ新塗装車も導入された。
新塗装車にあわせてレトロ調に統一された宇都宮駅を、南に向かって出発する。約1.5kmほど走って、宇都宮市内を流れる鬼怒川支流の田川を渡る。渡るとすぐに、東北本線と分岐し、のんびりとした畑作地帯を走るようになる。
1つ目の駅は鶴田。ここには古い跨線橋がある。柱には明治四十四年鉄道院や浦賀船渠株式会社製造などの文字を見ることができる。船渠(せんきょ)とは、船を造るドックのこと。幾つかの川と東北自動車道をくぐると家屋が増えてくる。こうして鹿沼市街に入り鹿沼になる。鹿沼といえば土を想像するが、駅内には彫刻が多くあり、木材の産地であるのかもしれない。鹿沼を出ると、列車のモーター音が大きくなり標高が上がっていることが分かる。やがて、進行(日光)方向右手前方に日光の山々が見えてくるようになる。また、右手横にも山が近くに見えるなど山が左右から迫ってくる。途中、多くのビニールハウスを見ることができるが、何を作っているのかまでは分からなかった。
そして、急に杉の森の中に突入すると文挟。"ふばさみ"と読むこの駅は難読駅の1つかもしれない。杉の森の正体は、日光例幣使(れいへいじ)街道の杉並木。有名な日光街道は宇都宮から市の北を通って今市から日光にむかう。一方、中山道(江戸-高崎-塩尻-京都)の高崎から伊勢崎・太田・足利・佐野・栃木など栃木県北部を通って日光にむかう街道もあった。これが日光例幣使街道で、神(東照大権現)となった徳川家康が祀られる日光東照宮に、神への捧げ物を奉献するための朝廷の使者(日光例幣使)が使わされることになり、この使者が通ったことより、この(街道の)名前が付いた。日光線も東武日光線も鹿沼付近から今市付近まで、この例幣使街道に沿って走る。この街道も日光街道同様に江戸時代に整備され、杉並木が美しい。日光線が例幣使街道に最も近づくのが文挟。駅徒歩30秒で、日光街道の杉並木が楽しむことができる。
杉並木を抜けると下野大野。日光宇都宮道路が上を通過していき、また雑木林の中で、東武日光線の路線が頭上を通過していく。やがて、再び家屋が増えてくると、今市になる。駅では男体山と日光の山々を目前に見ることができる。東武線下今市駅へは約700mで徒歩10分ほど。
今市からは、例幣使街道と合流した日光街道(国道119号)を東武日光線と挟むように進んでいく。杉並木がよく残っているので、見ていて楽しい。今市から隣の日光まで標高差約140mを距離6kmで一気に昇り、終点日光に到着する。ちなみに東武日光駅は山側へ150m先にある。日光駅は、大正元(1912)年8月に建てられた2代目。大正ロマンが感じられる建物で素晴らしい。また、日光に御用邸があったことから貴賓室(内部は非公開)があるのも面白い。
車窓は進行(日光)方向左右それほど差が無いが、右がやや楽しい。
● 乗りつぶし記録
・1981.07. 家族旅行で、で宇都宮→日光間に乗車。完乗達成。
・2008.03.23. 水戸・日光旅行編で、宇都宮→鹿沼→下野大野→文挟→今市→日光間に乗車。
・2008.03.23. その帰り日光→鶴田→宇都宮間に乗車。全駅下車達成。
・2009.09.27. 会津・野岩鉄道攻略で、今市→宇都宮間に乗車。
● 駅舎写真
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| | 宇都宮駅(2006.01.)
| 鶴田駅(2008.03.)
| 鹿沼駅(2008.03.) |
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| 文挟駅(2008.03.)
| 下野大沢駅(2008.03.)
| 今市駅(2008.03.) |
| 全駅掲載 |
| 日光駅(2008.03.) |
● (ともりんが行ってみたい)おすすめ撮影ポイント
男体山をはじめ日光の山々と列車が撮影できる今市-日光間、のんびりとした築堤の上を走る列車が撮影できる鹿沼-文挟間、また同区間にある杉並木と一緒に列車を撮影してみたい。
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