| ● 基本データ 大糸線(おおいとせん)は、篠ノ井線の松本から北陸本線の糸魚川に至る地方交通線(ローカル線)である。 北アルプスの東側を、梓川の支流高瀬川に沿って北上し穂高や信濃大町などの街を通り、白馬からは日本海へと注ぐ姫川に沿って走る路線である。北アルプスの玄関口穂高や白馬、そして仁科三湖(木崎湖・中綱湖・青木湖)などの行楽地を通るので、夏は北アルプスへの登山客、冬には沿線のスキー場へなど多くの乗客がこの路線を利用する。この為、新宿から中央本線を通って大糸線の白馬や南小谷まで乗り入れている特急がある。観光路線であるとともに、松本圏や沿線の通勤・通学路線としても重要な役割を果たしている。 大糸線の大は信濃大町、糸は糸魚川から取られているが、これは大正初期に私鉄の信濃鉄道(現在のしなの鉄道とは別会社)が、松本-信濃大町間に作った路線の先に国が路線を建設することになったからである。信濃鉄道は現在の篠ノ井線のルートに路線の建設を目指していた会社であったが、認可が下りず信濃大町までの路線建設を目指すことになった。そして、国が信濃大町以北の建設中に、信濃鉄道は国有化され、その路線が大糸線に編入されている。 まずは、信濃鉄道が大正4(1915)年1月6日に松本市-豊科間を開業させたのが大糸線のはじまりである。同年6月1日に柏矢町、7月15日に穂高、8月8日に有明、9月29日に池田松川(現;信濃松川)、11月2日に信濃大町まで延伸し、信濃鉄道は全線が開業した。ちなみに信濃鉄道は、大正15(1926)年1月8日全線で電化されている。 信濃大町から北は国が建設することになるが、信濃大町からは大糸南線として昭和4(1929)年9月25日に、信濃大町-簗場間が開業。以後、昭和5(1930)年10月25日に神城、昭和7(1932)年11月20日に信濃森上、昭和10(1935)年11月29日に中土まで延伸している。 糸魚川から南は、大糸北線として、昭和9(1934)年11月14日に糸魚川-根知間が開業し、昭和10(1935)年12月24日に小滝まで延伸している。この後も建設が進み、未通区間の鉄橋やトンネルは完成していたが、戦争の激化の為工事は中断。また、上記にもあるが昭和12(1937)年6月1日に松本ー信濃大町間の信濃鉄道線が国有化され大糸線に編入されている。 大糸線の全通は、戦後になってからで、昭和32(1957)年8月15日、中土ー小滝間が開業し全線が完成した。電化は、昭和42(1967)年12月20日、南小谷までされた。 昭和62(1987)年4月1日の国鉄民営化により、大糸線は南小谷を境として、松本-南小谷間がJR東日本、南小谷-糸魚川間がJR西日本の管轄に分割され、現在に至っている(全線一覧などでは便宜上全線JR東日本で表記している)。 電化された区間で区切られているせいか、松本-南小谷間は電車が走る路線、南小谷-糸魚川は国鉄時代の気動車が1輌でのんびる走る路線と、大きく趣を変える。国鉄色気動車には、この他、クリーム色と朱色、朱色の車輌がある。 ※ 白馬や南小谷までは特急が利用できるので楽だが、距離の割に (普通列車の)本数が少ないので注意が必要。特に南小谷から北が顕著。 | |
路線の起点を示す0kmポストは、松本駅西7番ホームにある。松本駅を出発した列車は、しばらく篠ノ井線と一緒に北にむかい隣の北松本になる。篠ノ井線と分岐してから西にむかい、国道19号線の下をくぐり島内駅。更に、長野自動車道の下を走ると島高松駅、そして梓川を渡ると梓橋になる。この頃から大きく進路を北に変える。豊科までは沿線に家屋が多かったが、豊科から先は水田地帯が広がるようになり進行(信濃大町)方向左に北アルプスの山々が見えるようになってくる。水田地帯をのんびり走り、進行方向右に穂高神社の杜が見えると穂高駅に着く。春から秋にかけては、多くのハイカーがこの駅を降り、北アルプスの山々にむかう。穂高からも水田地帯をのんびり走るが徐々に山が左右から迫ってくるような感じになる。信濃常盤を出て少し走ると大きく右カーブし、高瀬川を渡り大町市の市街地に入っていく。こうして、信濃大町駅になる。 大糸線は信濃大町まで国道147号線と、それ以北は国道148号線と並走するように走るが、信濃大町から進行方向左手に移った国道148号線との間にある建物を見ながら進んでいく。信濃木崎駅を出発すると、国道148号線が線路の上を越えていく、トンネルを抜けると進行方向左手に木崎湖の湖面が水田の先に広がる。稲尾駅、海ノ口駅と湖畔の東側をのんびり走り、木崎湖で釣りをするなど湖で遊ぶ人たちを見ることができる。時には、西岸の山(小熊山)から降りてくるパラグライダーなども見られる。海ノ口の駅舎は、昭和からポッと抜け出したような雰囲気がよい。ホームに面したイスに座り、列車が来るまでのんびり木崎湖を見るのもよい。また、海ノ口から南(稲尾方向)に徒歩5分の所にコンビにがあるが、ここではうどんや(長野名物の)おやきやど軽食などを楽しむことができる。海ノ口を出ると木崎湖が終わり、水田の中の坂を駆け上っていくようになる。坂道を右に見える国道148号線と一緒にのぼり、中綱湖が見えると簗場。そして、すぐに青木湖が広がるようになる。木崎湖、中綱湖、青木湖をまとめて仁科三湖と呼ばれるが、その中で青木湖が最も面積が大きく、この青木湖を周りこむように列車は進んでいく。青木湖を離れると急に山が深くなる。右や左にカーブして、進行方向右手が開けてくると南神城駅になる。この開けた付近が、これから長い付き合いになる姫川の源流域にあたる。また、ここはJR東日本の最も"西"にある駅になる。ここから一気に白馬にむけ駆け下るようになり、国道148号が路線を跨ぎ進行方向左手に移り、姫川の支流平川を渡ると家屋が多くなり、白馬に着く。 白馬を出発すると進行(南小谷)方向左手に白馬岳をはじめとする北アルプスが広がり、その山麓に多くのスキー場を見ることができる。信濃森上駅を出ると姫川を渡り、その後、川が寄り添うようになり、谷の中を進んでいく。途中、川床に巨石などが見られ、姫川の水量が多くなってきていることをうかがい知ることができる。2回ほど川を渡って、集落がはじまると南小谷になる。海抜513mの南小谷は、北緯36°東経137°東京から321.7km、名古屋から259.0km、枕崎から1466.9km、稚内から1448.2km の所にあり、鉄道的に日本のヘソにあるような場所だ。この駅からも北アルプスへむかう登山客の為に、待合室に畳が用意されている。ここから北へは旧国鉄の気動車となるが、東京へむかう特急と並ぶ珍しい構図が見られる。 南小谷からは、日本海に注ぎ込む姫川に沿って路線は駆け下っていく。南小谷の集落を離れると、いよいよ姫川が進行(糸魚川)方向左側に広がり、以降姫川が右や左に移りその雄大な姿を楽しむことができる。段々畑や高速道路のような国道148号と並走しながら、谷を下っていく。大糸線は静岡-糸魚川構造線の北端部を走るのだが、その急峻な山々に圧倒される。また、平成7(1995)年の姫川の大水害で川はこの付近で大氾濫を起こしたが、その復旧工事よって護岸工事がなされた川は、何となく痛々しい。また、大糸線も被害を受け2年5ヶ月間不通となっていた。 白馬岳への玄関口である平岩平岩を出発すると、平岩の集落が広がり、再び川を何度か渡りながら進んでいく。ここまで来るとだいぶ川幅が広がる。そして、根知駅を出るとすぐに川の先に日本海が見えるようになるが、そろそろゴールが近いようだ。この先、水田をのんびり走るようになり、建物や進行(糸魚川)方向左側に工場などが見えてくると糸魚川市街に入り、北陸本線と合流して、終点糸魚川駅に到着する。列車は、大糸線専用の乗り場に入っていく。 車窓は、北アルプスなどを望めるので、進行(糸魚川)方向左が比較的楽しい。そして季節は5月頃が北アルプスが美しく見られると思う。 | ||
● 乗りつぶし記録
・1988.03. 友人達と金沢・岡山旅行に行く際、松本→糸魚川間に乗車。完乗達成。
・2004.08.21. クマ町役場夏合宿に参加する為に、松本←→白馬間に乗車。
・2004.11.14. 飛騨・立山・黒部旅行で、信濃大町→安曇沓掛→海ノ口間に乗車。
・2004.11.14. 同、海ノ口→松本間に乗車。
・2005.07.31. 飯田線・中央西線攻略作戦で、松本←→信濃森上間に乗車。
・2007.09.22. 信州ぶらり旅で松本←→海ノ口間に乗車。
・2008.09.07. 新潟・長野旅行で、糸魚川→稲尾/海ノ口→北松本間に乗車。往復完乗達成。
● 駅舎写真
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松本駅(2005.07.) 北松本駅(2008.09.) 一日市場駅(2005.07.) ![]()
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柏矢町駅(2006.10.)車 穂高駅(1999.05.)車 有明駅(2008.09.)車 ![]()
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安曇追分駅(2008.09.)車 細野駅(2008.09.)車 北細野駅(2008.09.)車 ![]()
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信濃松川駅(2008.09.)車 安曇沓掛駅(2008.05.) 信濃常盤駅(2008.09.)車 ![]()
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南大町駅(2008.09.)車 信濃大町駅(2004.11.) 北大町駅(2008.09.)車 ![]()
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信濃木崎駅(2004.09.)車 稲尾駅(2004.08.) 海ノ口駅(2004.08.) ![]()
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簗場駅(2010.05.)車 (臨)ヤナバスキー場前駅(2010.05.)車 南神城駅(2010.05.)車 ![]()
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神城駅(2008.09.) 飯森駅(2010.05.)車 白馬駅(2004.08.) ![]()
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信濃森上駅(2010.11.) 旧風景 白馬大池駅(2008.09.)車 千国駅(2008.09.)車 ![]()
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南小谷駅(2008.09.) 旧風景 中土駅(2008.09.)車 北小谷駅(2008.09.)車 糸魚川駅(2008.09.)
● おすすめ撮影ポイント
撮影ポイントは、JR線路線別撮影地大糸線にて紹介している。(このページに戻る際は、ツールバーの"戻る"を使って下さい))。