_ 地元の観光地というのは、なかなか行かないものではないだろうか?
そこに余程価値のあるものがない限り。
そんなことを考えながら、窓から外を見下ろしてみる。
眼下にはみなとみらいの夜景が広がり、観覧車が鮮やかなネオンに輝いている。
「まぁ、”100万ドルの夜景”って感じね。」
「100万ドルって1億円ですよ。1億じゃたいしたビルは立ちませんよ」
母親の素直な感動に水を差すのは、多少イライラしているせいかもしれない。
ランドマークタワーの68階にある日本料理屋の御座敷で、卓に向かって座り、苦笑いしながら腕時計とひざ上に置かれた式次第に目を走らせる。おかしい。こんなはずではなかったのだが。
会がスタートして45分。セレモニーは15分で片付き、今頃乾杯を終えているはずなのだが。
なぜセレモニーが長引いているのか、原因はよく分かっている。
ひとつは、あまりに景色が素晴らしいせい。夕暮れの港。ライティングされたベイブリッジ。そして十六夜の月。会の仕切りがなければ、私が率先して景色にかじりついていただろう。
そしてもうひとつは見通しが甘かったせい。なにかする毎にカメラが出てきてフラッシュが光る。礼服のタイが曲がっているとか、振り袖が皺になっているとか直しが入る。ポーズを維持したまま笑顔を要求される。
だが、それももうすぐ終わる。親父が署名を終え、その脇に捺印する。相手方も同じように手慣れた署名をし、捺印。これでセレモニーはおしまい。あとはごちそうと歓談タイムである。
・・・つらつら書いてきたが、要点に取り掛からねばならない。
永いこと独身貴族を続け、家族・親戚・一族郎党・上司・友人・後輩に多大なる心配・迷惑をおかけしましたが、この度、良縁を得て婚約いたしました。2人で協力して幸せな家庭を築きたいと考えております。変わらぬ御友誼、御指導・御鞭撻を賜りたく、よろしくお願い申し上げます。
・・・あ〜、照れ臭かった。
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_ おまろん [慶祝慶祝。お二人ともおめでとうございます。]
_ クマ三郎 [「せっかくヲタという牢獄から脱出しながら、結婚という別の牢獄に志願して入るとは、あなたも物好きな人ですな」 「私が思..]
_ けんけん [おほう。おめでとうござます。 でも困ったな。これではスキーに誘いづらくなるじゃないですか・・・]
_ クマ三郎 [当然二人で参加でせう。そして帰りの海ノ口駅でリアルおねティ(以下妄想)]
_ ぷろふぇっさーK [感動の涙でPCの画面がよく見えず,何を打っているのかよく分かりません…とりあえずおめでとうございます。ただ,一つ気懸..]
_ 職業本屋 [ティファニーで指輪を買いました。0.3キャラットのダイヤ付の。35マソもしました。次は結納です。]
_ けんけん [熊の人から連絡が取れなくなってるとお聞きしました。 今年のスキーは難しそうですね・・・]
_ ともりん [それで、旅行はどうだったのかな〜? 土産話聞かせてね。 それと、今月末の焼肉パーティーも楽しみにしております。]
_ ともりん [おわっ、すごいことになってますよ。 ピンク色なんて。。。]
_ 通りすがりのあいあん [なにやらめでたい柄になってますな。 ・・・で、何事?]