タバコ部屋から戻ると机の上に社内メール便が届いていた。
何気なく封筒を開けようとしてふと気が付く。
この封筒には差出人の組織名も氏名も書いていない。
・・・ふと不安になったので、手を触れずに封筒をよく観察する。
薄い。おそらく内部には紙が数枚、といったところか。
怪しいシミやコゲ跡もない。劇毒物の使用もなさそうだ。
机の中からマグネットを取り出し、封筒の口と底あたりに当ててみる。
反応なし。カミソリ等が仕込まれていて、下手に開けると手を切る仕掛けはなさそうだ。
丁寧に封筒の表面をなぞってみる。コードやヒモの類はない。
ただ、妙にすべる感じがするのでプラスチックかビニールの袋が入っている可能性はある。
静かに封筒を取り上げ、天井の蛍光灯に透かしてみるが、中身は見えない。
・・・どうするか?
悩んでいると、向かいに座っているチュンリさんと目が会った。
「エイザさん、なに、してるんですか?」
「いや、この封筒なんだが、差出人の名前が書いてない・・・」
きょとんとした顔のチュンリさん。不思議そうに尋ねてくる。
「それが、なにか?」
「いや、危険物がないかどうか、確認しようと思って・・・」
「なに、言ってるんですか。社内でそんな危険物が送られてくるわけじゃないですか。それとも、だれかの恨みをかってるとか?」
・・・まったくその通りである。意を決して封筒を開けてみる。
中から出てきたのは、クリアファイルに入った社宅の賃貸借契約書のコピーであった。ちゃんちゃん。
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_ ともりん [その封書の確認の仕方って。。。どこの相良宗介ですか〜〜(笑)]
_ ぱ [間違いない。不審人物。往年のネタでいえば炭素菌。]
_ エイザ [コメント、カムサハムニダ(韓国・朝鮮語)。 ともりん様>だから、軍曹よりはカモフラージュできていると(以下略) ぱぱ..]