2005-03-12(Sat) これが真の蔵王だ!/米沢駅弁
_ 蔵王三日目
三日目の本日も雲間から日が覗き、今日もスキー日和…かと思われたのですが。ロープウェイを降りたところで雪が降ってきました。気温も昨日とは10度以上下がっています。やがて雪の振りは激しくなっていき…。
そうだ、これだ!この山の上までやって来たはいいが、寒さと吹雪がまるで山に「ここはあなた達の来る場所ではないのよ、解かったらとっとと麓に戻るがいい!」と言われているかのような、そしてそれにくじけて「ヘヘ〜ッ、可及的速やかに下に降ります」と思わせるコンディションこそ我々の知る蔵王ではないか!!
しかもゲレンデは夜の冷え込みで昨日までシャーベット状だった雪が凍ってアイスバーン状態になり、その上に新雪が積もっているという一見絶好実は騙され状態。これは難儀するぞ!
…という訳でヘタレスキーヤーはとっとと下に降りてきたのですが、いつの間にやら麓の方でも吹雪いてきてまして、早めに昼食。その後、降った雪のおかげで路面コンディションは良くなっていったのですが、やっぱり寒いのでしばらく滑った後、中央ロープウェイ駅脇のロッジでお茶。で、ここのウェイトレスさんの制服、これがチェック柄のチョッキの民族衣装風となかなかオツなものだったのですが、いかんせん中身が…。マ、多くは求めまい。
もうしばらく滑って、3時で私は他のメンバーより早めに退散。山を降りました。
_ 駅弁放浪記
山形駅に戻った私は例によってみやげや弁当を買った後、列車で米沢へ移動。米坂線の車両を撮影したりして…
日もとっぷり暮れた米沢駅のホームに、私を迎えてくれる一人のおじさんが立っていました。
実はこの日の朝、私は一本の電話を入れていました。
「ハイ、松川弁当店です」
「あの〜、弁当の注文をお願いします」
という訳で既に客も少なくなった駅で、駅弁の受け渡しの為に待っていてもらったのでした。
で、無事に受け渡しも終わったのでした、が、私の乗る列車は30分後の新幹線、ちなみにおじさんも正式な閉店時間までまだ時間があります。
ここで、おじさんの一代記がスタートしました!何でも、元は某大手電機メーカーの本社に勤めていて(CMの作成などをやっていたそうです)出世コースにも乗っていたんだそうですが(バブリーな頃はいろいろオイシイ話もあったそうで)、実家が山形で親の願いで会社を辞めて帰郷(兄弟からは折角の仕事をと反対されたそうな)今の弁当の売り子になって2年だそうです。
はたから聞いてももったいないような気がしますが、「ウチの弁当はうまい!」と自信を持って断言して、地元で弁当を売る今の生活もなかなか良さそうな感じ。
他にもいろいろ話を聞きまして、米沢駅では改札を挟んで2軒の弁当屋さんが出店しているのですが、売上にある程度影響するそうなので毎日場所を交換して店を出しているとか、近所の温泉への客にシニア世代の夫婦が多くて、その人達が日曜と月曜の朝に帰ることが多くその分売上げが増えるとか、やはり近所に家電メーカーの工場があって夕方は出張客が買ってくれるとか、外資の会社もあってよく流暢に日本語を話す外国人さんの常連客がいるとか…。
なんて話を聞いているうちにつばさ号入線、おじさんと別れ車内でメンバーと合流、帰路へと向かうのでした。
_ 焼き肉弁当バカ一代
奥羽本線 米沢
焼き肉弁当バカ一代
松川弁当店/1000円…えらいタイトルの名前がインパクトを与えますが、米沢牛塩カルビのお弁当です。 味付けは塩だけのようで、逆にそれだけで十分と思わせる肉の旨味の良さが印象に残ります。ご飯は飯豊町産のはえぬき米、塩と肉汁で味がからみついたご飯もまた旨し。 発熱材付ですので温かく食べられます。
_ 鯉弁当
奥羽本線 米沢
鯉弁当
松川弁当店/1250円米沢牛とともに米沢の名物なのがこちらの鯉です。その歴史は古く、かの名君といわれる米沢藩主上杉鷹山が相馬から稚鯉を取り寄せ養殖を始めたのがはじまりといわれ、当時は行事ごとに鯉の旨煮が出され食べられたそうです。
こちらのお弁当もその歴史は古く、明治32年から発売されているそうです。
鯉の味と言うと淡白、そしてくさみを考えてしまいますが、米沢の鯉はくさみがなく、じっくりと長時間煮込まれた鯉は甘目の煮汁が染みて鯉の味の良さを引き出しています。鯉のボリュームがあるのも嬉しいところです。
こちらは予約制になっており、予約の度に調理するそうです。