磐越東線

最終更新日2010.07.23.


● 基本データ

 福島県は面積が大きく、また奥羽山脈と阿武隈高地の2つの山脈により、大きく浜通り(太平洋沿岸)、中通り(中央部)、会津の3地域に分けられる。磐越東線(ばんえつとうせん)は、浜通りのいわき駅から中通りの郡山駅を結ぶ地方交通線(ローカル線)である。阿武隈高地を越えることより、ゆうゆうあぶくまラインという愛称が付いている。
 磐越東線は、平(現;いわき)と郡山を結ぶ平郡(へいぐん)線として計画された。主な目的は太平洋の魚介類、常磐炭、セメントなどを内陸に運ぶ為である。建設は東西からすすみ、東は平側の平郡東線として大正4(1915)年7月10日平-小川郷間が、西は平郡西線として大正3(1914)年7月21日郡山-三春間が開業し、大正7(1917)年10月10日全通と同時に磐越東線となった。
 かつて常磐や太平洋岸の産物を内陸に運ぶ重要な路線だったが、今では、貨物輸送はトラックに奪われ、更に路線に並行するように高速道の磐越道がつくられた為、乗客は減少の一途をたどっている。
 現在はローカル線となってしまったが、歴史と桜の町三春(みはる)や秋の紅葉の夏井川渓谷など沿線には観光地も多い。ちなみに三春とは、梅、桃、桜がいっぺんに咲くことから名づけられたという。


[車窓の楽しみ方]
 郡山を出発するとすぐ阿武隈川を渡る。磐越東線は阿武隈山地を越えて太平洋側のいわきまで至る路線であるが、三春駅・船引駅・磐城常葉駅とあまり高地を走ってようには感じられない。むしろ、素朴な山村が続く。何やら懐かしい日本の原風景を見ているようだった。
 大越駅を出ると遠くに大滝根鉱山が見ることができる。有名な鍾乳洞あぶくま洞は、神俣駅が最寄り駅(車で約10分)。
 小野新町駅から夏井川に沿って走り、渓谷が深くなってくる。紅葉で有名な夏井渓谷は、川前-江田間にて楽しめる。ここが磐越東線のハイライト。見事な紅葉が車窓から楽しめるが、日中は逆光になるので、午前中の列車を選択したほうがよい。また、10月下旬から11月中旬にかけて減速運転を行ってくれるので、ゆっくり紅葉を楽しむことができる。
 小川郷駅付近ではすっかり平地になり、大きくカーブして常磐線と合流、いわき駅に到着する。
 車窓は、進行(いわき)方向にむかって、右の方が面白い。




郡山-いわき間 85.6km

※ 郡山-小野新町間は本数が多いが、その先は本数が少なくなるので注意が必要。



● 乗りつぶし記録

  ・2005.11.12. 常磐・只見線攻略作戦郡山→いわき間に乗車。完乗達成。



● 駅舎写真

いわき駅(2005.11.) 夏井駅(2010.07.) 要田駅(2010.07.)
郡山駅(2006.01.)



● おすすめ撮影ポイント

 撮影ポイントは、JR線路線別撮影地磐越東線にて紹介している。(このページに戻る際は、ツールバーの"戻る"を使って下さい))。



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