吾妻線

最終更新日2012.02.04.


● 基本データ

 太平洋戦争中、長野原から草津温泉へ行く途中の六合(くに)村奥山で鉄鉱石が見つかり、そこより産出される鉄鉱石の輸送のための路線として建設された。昭和20(1945)年1月2日、渋川-長野原(現長野原草津口駅)間が長野原線として、長野原からは日本鋼管群馬鉄山専用線として長野原-群馬鉄山(太子(おおし))間が開業した。軍需用鉄鉱石の輸送が目的なので、当初は貨物営業のみであった。しかし、開通は終戦の7ヶ月前。よって、六合村の鉄鉱石が戦争に貢献することはなかった。
 戦後、順次貨物専用路線から旅客の営業を開始し、昭和21(1946)年までに順次長野原までの旅客営業を開始した。群馬鉄山専用線は、昭和27(1952)年10月1日に国鉄に移管され、昭和29(1954)年6月21日に旅客営業を開始した。一方、長野原から西へは、嬬恋までの予定線として建設が進められ、昭和46(1971)年3月7日長野原-大前間が延伸開業した。大前まで開業したことで、長野原線から吾妻線へと改称され、渋川-大前間が本線、長野原-太子間が支線となった。
 支線の長野原-太子間は、1963年に群馬鉄山が閉山すると昭和41(1966)年10月1日に貨物営業を廃止、昭和46(1971)年5月1日に廃止された。また、本線は嬬恋から飯山線豊野に至る予定もあったが、未着工に終わった。
 吾妻線には、日本一短いトンネル樽沢トンネル(7m:岩島-川原湯温泉間)があるもの有名。しかし、現在川原湯温泉付近に建設中の八ッ場(やんば)ダムが完成すると川原湯温泉(一部)とともに樽沢トンネルも水没する予定で、路線の付け替えが検討されている。



大前-渋川間 55.6km

※ 乗りつぶしをする場合、本数の少ない(1日5往復)万座・鹿沢口-大前間の攻略がポイント。



[車窓の楽しみ方]
 渋川を出ると吾妻川沿い出て、中流には吾妻渓谷を見ながら走る。群馬西部の特有の岩石を川が削るという素晴らしい渓谷美で、時間を忘れる。また、眼下に見える川の川原は赤茶色で森の緑色にアクセントを加えている。川原が赤茶色なのは、鉄山の影響なのだろうか。車窓は大前方面にむかって、左側が面白い。
 紅葉の時期が特に素晴らしいと言われているのが、路線の付け替えが行われると諸相が大きく変わることが予想される。ダムが完成する前に是非乗ってみたい。


● 乗りつぶし記録

  ・1994.02.16. サークルの合宿に参加する為渋川→長野原草津口間に乗車。
  ・2005.06.19. 北関東攻略作戦渋川→川原湯温泉→大前間に乗車。完乗達成。
  ・2005.06.19. その帰り大前→渋川間に乗車。往復完乗。
  ・2011.11.03. SLいせさき号撮影で、渋川→金島/祖母島→小野上/小野上温泉→渋川間に乗車。



● 駅舎写真

渋川駅(2005.06.) 金島駅(2011.11.) 祖母島駅(2011.11.)
小野上駅(2011.11.) 小野上温泉駅(2011.11.) 川原湯温泉駅(2005.06.)
長野原草津口駅(2005.06.) 大前駅(2005.06.)



● おすすめ撮影ポイント

 撮影ポイントは、JR線路線別撮影地吾妻線にて紹介している。(このページに戻る際は、ツールバーの"戻る"を使って下さい))。



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