2005-03-06(Sun) 惜別美濃町線
_ 早朝
例によって鉄の朝は早い。携帯のアラームに起こされ起床、歯を磨いたり荷物を詰め込んだりと出発の準備をしていたのですが…どうもおかしい、今の時間は6時のはずなのに余りにも外が暗すぎる…と思って携帯の時刻を良く見てみると、5時だった。おかしい、ちゃんと昨日は6時にセットしたはずなのに、と思ってよく見てみると…迷惑メールの着メロで起こされてしまったようだ。
「ふざけんなー!!」私が再び布団をかぶったのは言うまでもない。
_ 名鉄600V区間最後の訪問
気を取り直して6時に再び起き、未だ寝ているあいあん氏を置き去りにしてチェックアウト。そのまま名鉄岐阜駅へ向かう。美濃町線の始発電車に乗車。
まずは北一色へ。ここは街道の真ん中を走る単線に、その場所だけ色を付けた停留場があるというなかなか渋い場所。降りるとまず乗ってきた電車が回送車(旧札幌市電)を引っさげていたり、回送車が続行運転でやって来たりとなかなかオイシイ場面に出くわす。やはり早起きは三文の得 (あいあん氏に言わせると三本の得)である。
この後は野一色までの道沿いや日野橋などで撮影、さらに下芥見駅にてタブレット交換風景などを撮影した後、朝グッスリ寝ていたあいあん氏と合流。
前日も訪れた上芥見駅付近で撮影。この場所、私敵にはかなり気に入っていて、何かにつけて寄っていた場所なのですが、これで最後なんですねぇ…。もし次に来ることがあったら、線路は土に帰ってしまっているような…(そんな歌詞の歌があったなぁ)。
この後、あいあん氏と別れ琴塚付近の神社などで撮影した後、名鉄岐阜駅へ戻る。
ここで線路沿いにちょっと歩いた踏切へ戻りカメラを構える。列車ダイヤの読みが当たっていれば、ここで美濃町線の軌道用車両と鉄道線の車両がすれ違うという燃え(萌え?)なシーンが撮影できるはずなのだが…
果たして、車両はすれ違った。その片方の車内ではあいあん氏が手を振 っていた…。
…のであいあん氏と落ち合う。氏は昼食を取るそうなのであるが、私はもう一本同じ場所で粘ってみる。
おかげで偶然にも美濃町線とパノラマカーの交換を撮影。
ここでタイムアップ、引き上げる事にする。遂に美濃町線ともお別れか、ハァ…。
帰りは18切符で東海道線を東下していく事に。岐阜から快速で一気に豊橋へ。そして豊橋からから二つ目の新所原で下車。
ここで降りたのは、先日買った全国鉄道の旅に、天竜浜名湖鉄道新所原駅で、うなぎ弁当が売られていると紹介されていたため。「そんなの本当にあるのかな?」と思いつつ覗いてみれば、駅の切符売り場と並んでうなぎ屋があるではありませんか。これは知らなんだと見てみると、結構あちこちの旅番組で紹介されているようです。兎に角うなぎ弁当(1260円也)を注文、注文してから焼き上げるので10分程待つ。さぁ待望の弁当を開けて見ますと、これがまずうなぎがでかい!大将が「一匹丸ごと入っている」と言ったとおり。勿論焼き立てだからホカホカ。いや、食い応えありました。
という訳で紹介。
_ うなぎ弁当
天竜浜名湖鉄道 新所原
うなぎ弁当
やまよし/1260円新所原駅の天竜浜名湖鉄道の駅舎の中にはうなぎ屋さんが同居しています。と言っても特に改札外側は椅子が二つ並んでいるだけの小さなカウンターになってます。 お弁当の種類は3種類あるのですが、店の大将のおススメは1260円のもの(1050円のはうなぎが小ぶりになるそうです)。で、早速注文。 うなぎはお弁当を注文してから作り始めます。そのため10分程時間がかかりますが、その分でき立てのホカホカをいただくことが出来ます。で、上がった弁当を開けてみますと…うなぎデカイ!さすが丸々一匹使っている(大将談)だけのことはある!タレはちょい甘めの味付け、そしてうなぎの暖かさは他の駅弁では出せないポイントかと。ちなみにうなぎは「本日、朝焼きの本物の地元のうなぎ」(店のポスターより)だそうです。 他にその場で食べるうなぎ丼、うなぎがドカンと載ったうなぎうどんなどもあるようです。お座敷もあるそうなのでじっくり食べたい方もどうぞ。
_ 東海道を東上
新所原からは浜松、静岡と列車を乗り継ぎ(そして乗り継ぐ度に駅弁の数が増えていく)横浜へ。
で、静岡から乗った、東京行き(別名ながら回送便)の車内で、この今日の日記を打っているわけですが…。日本人がみんなテーブルとコンセント付の電車で通勤していたら、仕事の効率が2割は上がるだろうな〜などとふと思ってしまう。絶対にありえないですけどね。
んで帰還。2日でフィルム8本も使ってしまった…。
さて、この先は別に日記ではないので興味のない人は読まなくてよし。
今回、私も思い入れの大きい名鉄600V区間が、一時は海外で行われているLRTの郊外←→市内乗り入れの絶好のモデルケースとまで言われ、名鉄もその気になったのか、はたまた赤字解消の最後の切り札だったのか、新型車両の投入まで行ったのですが、結果は廃止という憂き目に遭ってしまった訳ですが、その原因はどこにあったのか?
まず列車が遅い!路面区間に入るととにかく片っ端から信号に引っかかる。さらに右折車を気にしながら走らなければならない事もある。電車優先信号や軌道内進入禁止などの措置があれば。
さらに鉄道システムとしてもソフト、ハードともに時代遅れになっていた。それこそがこの路線の魅力だと言えばまさにその通りなのですが、ファンには嬉しくてもそれでは利用者は離れていくだけ。
車両こそ路面電車の中でも最新鋭のものが投入されましたが(5年くらい前まで旧揖斐電の車両が普通に走っていましたが)、ついこの前までツーマン運転が当たり前、現在でも続行運転やタブレット交換など行っているなど前近代的。しかも減便に次ぐ減便で市内線が1時間1本しか来ないのでは誰が使うのやら。停留所に安全地帯すらないのでは、利用者も使いづらいであろうに。
沿線人口は少なくないでしょうから、鉄道線を軸にしたバスとの連携やパーク&ライド、市内道路交通システムの変更による速達化など…という全体的なプランを立ち上げて5年くらい前にやっていれば事態も変わっていたかも。
しかし、併走するバスも客乗っていなさそうだったしなァ。結局車には勝てないのか?!
_ [駅弁]帰りに購入してきた駅弁
_ 鮎寿司
東海道本線 岐阜
鮎寿司
嘉寿美館加藤商店/円岐阜の名物と言えば長良川で行われる鵜飼。長良川の鮎を獲る為に、鵜匠が操る多くの鵜が鮎を飲み込み、それを鵜匠が吐き出させる独特の漁が行われます。これを見物するために、鵜飼のシーズン中(5月中旬〜10月中旬)には多くの船が繰り出されます。
そんな岐阜と深い関係にある鮎ですが、鮎を使った寿司は平安時代から鵜匠の家で作られ始めたそうで、江戸時代には幕府への献上品としても珍重されたそうです。
その鮎寿司の駅弁です。棒状にした酢飯はやや甘目の酢がさわやかな感じ、ここに鮎の身を載せさらに昆布を薄く載せています。昆布のダシと歯ごたえが鮎の淡白な味にそっと添えられている感じです。
そんなわけで2日目。管理人は朝から出撃だが、あせるこたあるまいと8時前にチェックアウト。
おを、昨日忠節で昼寝をしていた旧型車が来ているではないか。
朝だから普段単行の電車は2輌連結だし。
とりあえず旧型電車で徹明町へ。揖斐線の連結運転なんぞを撮影していたら美濃町線の電車が出発する様子。電停前のコンビニで朝食を買って乗車。競輪場前でしばらく撮影して管理人に電話してみると上芥見に居るとのことなので次の電車で移動。
管理人と合流してしばし撮影。
ここで新幹線の指定券やら宿代やらを精算したわけだが・・・
「や〜これで東京に帰れる」な、な ん だ と お!?
聞けば財布の中に2千円しか入ってないと。アンタ旅行に行くのにそりゃ無謀でないかい?
管理人とはいったんここで別れ、私は来る途中に目をつけておいた岩田坂駅へ。ため池の対岸がポイント。うまく水鏡になってくれました。次は駅前の歩道橋に上がって撮影。青空に雪を冠った御嶽山が赤い電車とよいコントラスト。時刻はお昼。食事のために岐阜へ戻る。岐阜駅到着寸前に窓の外を見たら何やら見覚えのある某缶コーヒーの販促グッズを着た人影が・・・。あ、気が付いた。
管理人とは今度こそお別れ。このあと電車から見えた気になるモノを確かめに野一色へ。生活道路の路肩がそのままホームという景色に萌えつつ専用軌道から道路へ出て行くところで「安全が『命』」と書かれた標識が・・・しかも、某お笑い芸人のネタである「人文字」がご丁寧にピクトグラム化されてるし。
関係ないが、野一色にお寺さんがありまして、ちょうど尼僧の皆さんが農作業をされておったのですが・・・中に一人、眼 鏡 の 尼 さ ん が っ っ!すいませんなんでもないです。
併用軌道と専用軌道の境界点でしばらく撮影して私も終了。岐阜で新型の特急に乗り換え名古屋へ。土産のういろうに弁当・おビールを買い込みのぞみの客となる。熱海あたりで意識がブラックアウト。気が付いたのは西大井あたりか。
と、いうわけで管理人プロデュースの名鉄600V区間の旅に行って来た訳ですが、いやあ、もっと早く訪問すべきだったな。
てなわけで管理人には感謝。
ここまで長文に付き合ってくださった皆様にも感謝。
そしてなにより我々を暖かく迎えてくださった岐阜の皆様と名鉄の皆様に感謝です。
P.S.次は何処行く?
人はそうやってまたひとつ成長していくのです(ヲタ度が?)
なお、恒例春の桜撮影は今年は伊豆急と小湊を予定しております。