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2012-09-02
_ [商品情報][業界関係] 風になった伝書猫
出版元:多摩川の本屋たち
要旨:彼は40代のロックミュージシャン。スタジオなどの仕事に詰まると、多摩川の土手を訪れて心を休めることが日課となっている。
ある日の午後、彼はいつものように土手を訪れる。それはメスの野良猫ローラと会うためだった。しかし、そこで見たものは、段ボール箱に捨てられた、3匹の赤ん坊猫だった。
彼は赤ん坊猫を救うために、思い悩み、さまざまな人とコミュニケーションをとり続ける。多くの通行人が通り過ぎてゆく中、野良猫ローラだけには彼のメッセージが届いたようだ。ローラは赤ん坊猫を、数時間かけて、1匹ずつ口にくわえ、自分のねぐらへと運んでゆく。
ローラや通り過ぎる人々、ゆっくりと暮れてゆく都会の自然の中で、彼は過去を振り返ってゆく。
自分が歩んできた道を、ひとつひとつ確かめるように、過去を振り返っていったとき、彼は一人の女性との記憶へとたどり着く。彼は、自分が情熱を傾けてきた音楽と同じくらいに、その女性を愛していた。しかし、彼女は病に倒れ、今は、この世にはいない。
彼は、赤ん坊猫の小さな命を救うために、野良猫ローラとコミュニケーションをとり続けた。その中で、ローラの中に、彼女の魂の存在を確実に感じる。
たった一日の出来事の中で、しかも、何気ない日常の中で彼は、生命というキーワードと向き合い、過去を見つめることで、期せずして、生きてゆく事の意味を再認識してゆく。そして、本当の優しさとは何かを、改めて確認してゆく。
決して派手ではない日常の中にある、命の物語。しかし、どこにでもある風景を見つめなおすことで浮かび上がってくる、その普遍の一瞬を見つめることによって、今、私達の住んでいるこの星の行方さえも見えてくるような、そんな作品です。
最後に、これは実話であるということ、そして、この本は著者である彼自らが手作りをしたインディーズ・ブックであるということをつけ加えておきます。
要するに、「出版社が送ってきた本を売る」とか「ベストセラーを後追いする」のではなく、街の本屋発信の「自費出版だろうが良いものは良いんじゃ。出版社が刷ってくれないなら自分らで刷って自分らで流通させるわ~」という企画です(こういう言い方した方が理解しやすいと思うな)。勿論、内容が伴っていなければNGです。しかし販売実績と小規模店をその気にさせた一冊であることは間違いありません。
そんな訳で「風になった伝書猫」はアマゾンや楽天等では買えません、欲しけりゃ頭下げて買いに来い…ってな勢いですw
錦堂_谷書店HPです(←クリック)
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