● 基本データ 宮島航路(宮島連絡船)は、山陽本線の宮島口駅と、対岸の宮島(厳島)の宮島駅との間を運行するJR西日本か管轄している鉄道連絡船である。 宮島航路は、明治30(1897)年個人が経営する渡船として発足したのが、はじまりとされる。その後、明治32(1899)年、地元有志が出資した会社に移管され、明治36(1903)年3月、山陽鉄道が航路を買収し、鉄道連絡船となった。明治39(1906)年、山陽鉄道の国有化に伴い官設鉄道・国鉄に移管、さらには、80年ほど経った昭和62(1987)年国鉄民営化でJR西日本に移管され現在に至る。青函連絡船・宇高連絡船なきあとJR唯一の鉄道連絡船となった。 鉄道連絡船と称しているが、宮島駅には接続する鉄道路線やバス路線等が存在せず、青函・宇高の両連絡船のように列車を搭載できる構造とはなっていない。これゆえ、宮島(厳島)への観光航路、地元民の生活航路となっている。宮島連絡船は在来線普通列車に準ずるものとされ、青春18きっぷも使用可能である。 営業キロは1.0kmだが、実際の航路の運行距離は2km程度ある。これは、並行する他の航路(広島電鉄系の松大船)との運賃のバランスを考慮しているものとされる。 ちなみに、厳島(いつくしま)の呼び名は、神をいつきまつる島に由来するものだとか。 船に乗る前に切符が必要で、券売機があるところがJRらしい。乗る時の検札はなく、そのまま船が来たら桟橋を渡り乗船、準備が終わったら出航となる。船室(キャビン)の中からでも風景が見れるが、季節や天気がよかったら、是非デッキで風景を楽しんで欲しい。出航すると瀬戸内海を渡る風が気持ちがよいので。 初めに、進行(宮島)方向左手で広島市街が一望でき、洋上には牡蠣の養殖いけすなどが見える。途中、行き交う船に手を振ることもできるのは船旅ならではのことだろう。進行(宮島)方向右手に大鳥居が大きく見えてくると、宮島に到着する。 下船時の検札を終え外に出ると、鹿がウロウロしているので、宮島に来たことが実感できる。また、桟橋前には日本三景や世界遺産登録記念の碑がある。 厳島神社や大鳥居は、宮島桟橋から徒歩10分ほど。せっかくなので、のんびり境内を散策することを薦める。また、参道途中には大しゃもじがあり、その大きさに驚かされる。 | ||
宮島口-宮島間 1.0km ※ 日中は15おきの運航なので、乗りつぶしは楽。行きの9時から16時までの便は大鳥居の近くまで行くので、その時間帯の乗船を薦める。 |
● 乗りつぶし記録
・1981. 家族旅行で、宮島口→宮島→宮島口間に乗車。完乗・往復達成。
・2007.03.30. 南九州攻略作戦で、宮島口→宮島間に乗車。
・2007.03.30. 同、宮島→宮島口間に乗車。
・2010.03.28. 倉敷・広島研修旅行で、宮島口→宮島に乗車。
・2010.03.28. 同、宮島→宮島口間に乗車。
● 駅舎写真
宮島口駅(2007.03.) 宮島口桟橋(2007.03.) 宮島駅(2007.03.)
● おすすめ撮影ポイント
航路なので、特になし。