上越新幹線

最終更新日2012.01.27.



大宮-新潟間 303.6km
越後湯沢-ガーラ湯沢間 1.8km
計305.4km


※ 乗りつぶしに問題はなし。周遊券などを組み合わせるなどして費用を軽減を計りたい。
● 基本データ

 上越新幹線は、大宮駅から関東山地を貫き日本海側の新潟駅まで至る新幹線である。また、季節のみの営業であるが越後湯沢駅からガーラ湯沢駅までの区間がある。正式には大宮からだが、運行区間に応じて東京-新潟間を上越新幹線と呼ばれている。また、正式には越後湯沢-ガーラ湯沢間は上越線の支線となっている。日本有数の豪雪地帯を走る新幹線だが、スプリンクラーによる融雪設備や、新潟県内の各駅に屋根を設けるなど、雪害対策がとられている。また、多くの鉄道マンの日頃の努力が、新幹線の定時運行を支えている。
 昭和39(1964)年10月1日に開業した東海道新幹線の成功を受け、国鉄は新大阪以西の着工と、全国新幹線網整備の構想を昭和42(1967)年8月に発表した。昭和44(1969)年5月、佐藤内閣の閣議で「新全国総合開発計画(全国新幹線構想)」が決定。昭和44(1970)年5月、「全国新幹線鉄道整備法」が公布され、新幹線網の整備が進められることになった。これにより、翌昭和46(1971)年、東北新幹線(東京-盛岡間)、上越新幹線(東京-新潟間)、成田新幹線(東京-成田間)の3新幹線の整備計画が決定された。計画決定を受け、整備計画決定から約8ヶ月後の昭和46(1971)年11月28日起工されることになった。
 なお、現在「整備新幹線」と呼ばれる北海道・東北(盛岡-札幌間)、北陸(東京-大阪)、九州(博多-鹿児島間・博多-長崎間)の各新幹線は、この時点では整備計画がまとまらず、先送りされた形となった。すぐに整備計画線に格上げして着工準備に入ったが、オイル・ショックと後の国鉄の累積赤字問題で国鉄が存在している間には着工されることはなかった。
 日本の背である山々を貫く上越新幹線の建設工事は、決して順調ではなく、昭和51(1976)年度開業の予定は大幅に狂うことになる。また、昭和47(1972)年に発生したオイル・ショックとその後の不景気によって建設費は高騰、赤字体質だった国鉄を一層苦めることになった。
 着工された区間で最も長いトンネルは、全長22,221mの大清水(だいしみず)トンネル。上越新幹線着工とほぼ同時期の昭和46(1971)年12月9日着工、8年の歳月をかけ昭和54(1979)年に開通した。工事中に各所で湧水に悩まされ、また異常出水にも見舞われるなどの難航工事が続いた。湧水は開通後も続いたが、それを逆手にとり「大清水(おおしみず)」という名称のミネラルウォーターとして商品化された。トンネル名と違うのは「おいしい水」をもじったかららしい。しかし、一番苦難を強いられたのは、高崎から北へ2つ目の中山トンネルの工事である。幾たびも異常出水に見舞われ、トンネル技師に「青函(トンネル)より難しい」と言わしめたとされる。当時、昭和57(1982)年春の上越・東北新幹線"同時開業"が発表されていたが、中山トンネル工事の難航で同時開業は断念され、東北新幹線だけが先行開業(昭和57(1982)年6月23日)されることになった。最も激しかった出水箇所を避けるようにルートが変更され、完成にこぎつけた。ついに、昭和57(1982)年11月15日、大宮-新潟間の上越新幹線も暫定開業することになった。東北新幹線に遅れること5ヶ月であった。中山トンネル工事の結果、急カーブが存在することになり、現在でもその区間では最高160km/hに抑えられ、高崎駅を通過する列車は、この区間を徐行することになる。
 昭和46(1971)年の計画当初では、上越新幹線は新宿開業、大宮までは(東北新幹線との)二重高架とすることが構想されていた。もちろん建設費の増大で建設はされていない。二重高架はともかく、東京・新宿から上越・東北の各新幹線が交互に発着していたら面白かったと思う。湘南新宿ラインで成功しているのだから。
 ちなみに、「上越」の名は、旧国名である上野国と越後国を結んでいる並行在来線の上越線(高崎駅-宮内駅間)から由来されている。新潟県西部には上越市もあり、将来長野以遠に北陸新幹線が開業する際、その上越市も通るので上越新幹線の名も変更されるかもしれない。
 平成16(2004)年10月23日17時56分頃に発生した新潟県中越地震により、上越新幹線列車も4本被災し、うち東京発新潟行のとき325号が長岡駅付近で脱線したのは記憶に新しい。東海道新幹線開業以来、日本国内の新幹線史上初の営業運転中の脱線事故となった。しかし、関係各者懸命の復旧工事により12月28日に全線復旧を果たした。地震発生から2ヵ月後のことである。

[車窓の楽しみ方]
 大宮を出発した列車はグングンスピードをあげる。東京-大宮間が速度が出せない分、気持ちよく感じる。数分後、東北新幹線と分岐し一路北西へ。同時に、車窓に水田が広がる。
 沿線に家屋や建物が増えてくると熊谷。熊谷を過ぎると再び、水田地帯を走るようになるが、所々に工業や荷物の集積場などが見える。進行(新潟)方向右には、広大な平原が広がる。この平野を利根川が作り出したと思うと、いつも感嘆させられる。平成16(2004)年に誕生した新しい駅、本庄早稲田はまだ周囲に何も無く寂しい感じ。駅には設置に募金で協力した人達のリストが展示されている。本庄早稲田を通過すると、赤城山が遠くに見えてくる。関越自動車道を跨ぎ、数分後上信越自動車道を越えて、を2つほど渡ると高崎に着く。市街地を走るので、夜などは、様々な光のラインが流れていくので面白い。
 高崎を出発すると長野行新幹線と分かれ、進路を北に変える。進行(新潟)方向左手後方には妙義山の山並みが、また右手に赤城山の雄大な山麓が見えるが、すぐにトンネルに入ってしまいので、その山容をゆっくり楽しむことはできない。この榛名トンネル以降、長岡の近くまでトンネルが続くので、車窓はあまり面白くない。トンネルとトンネルの間にはわずかだが風景が広がり、吾妻線の線路と、吾妻川。そして、上毛高原駅に着く直前には、利根川の支流、須川川の流れを楽しむことができる。複数の温泉地の玄関口である上毛高原駅では、各温泉を案内する看板が並ぶ。また駅前にはSLが静態保存されている。
 太平洋側と日本海側を分かつ大清水トンネルを抜けると標高365mの越後湯沢駅。冬季には、街の装いが、がらっと白く変わることがある。進行(新潟)方向左手には、スキー場やリゾートマンションが、右手には市街が広がる。冬季と言えばスキーシーズンのみに開設されるガーラ湯沢駅。シーズンには多くのスキーヤーでコンコースは溢れかえる。また、駅舎にはスキー場の他温泉も併設されている。越後湯沢を出発すると、再びトンネルになり、浦佐駅。そして、魚野川を渡ったり、トンネルをくぐりながら徐々に標高を落としていく。
 水田地帯が広がると長岡が近い、家屋が増えてくると長岡に着く。長岡と言えば花火が有名で、駅前には打上げ花火の筒や、新幹線コンコースには花火の模型、ホームには花火がある。
 長岡駅を出発すると、市街が広がるが、すぐに水田地帯が広がる。ここは、米どころということを十分に理解することができる。
 進行(新潟)方向左手に北陸自動車道が近づくと、金物の街、燕三条駅。駅コンコースには、包丁をはじめ様々な製品を見ることができる。高速道路のICが三条燕だから面白い。燕三条を出発すると信濃川を渡り、また水田地帯の中を走るようになる。この区間、進行(新潟)方向左手に遠方に弥彦山が見え、夕方には印象的な光景が望める。
 進行方向遠方に建物が増えてくると、新潟市街に入ったことを実感できる。再び、信濃川を渡ると終点新潟に到着する。
 車窓は、進行(新潟)方向左右あまり差がない。



● 乗りつぶし記録

  ・1988.08.   高校の合宿研修(於;米沢)の帰り新潟に寄り、長岡→大宮(→上野)間に乗車。
  ・2004.04.11. 富山・金沢旅行の帰り、越後湯沢→大宮(→東京)間に乗車。
  ・2004.10.30. 新潟県中越地震のボランティアに参加する為、(東京→)大宮→越後湯沢間に乗車。
  ・2004.10.31. その帰り、越後湯沢→大宮(→東京)間に乗車。
  ・2005.06.19. 北関東攻略作戦で、高崎→大宮(→東京)間に乗車。
  ・2005.11.13. 常磐・只見線攻略作戦で、浦佐→大宮(→東京)間に乗車。
  ・2006.11.11. 福島・山形旅行で、(東京→)大宮→新潟間に乗車。大宮-新潟間完乗達成。
  ・2007.04.14. DD53 急行出羽・鳥海 追撃作戦で、(東京→)大宮→新潟間に乗車。
  ・2007.04.15. 同、新潟→長岡/長岡→新潟間に乗車。
  ・2007.04.15. 同、新潟→大宮間に乗車。
  ・2007.07.15. 上越新幹線全駅制覇作戦で、(東京→)大宮→上毛高原→早稲田本庄→燕三条→大宮間に乗車。
  ・2007.12.22. 長野作戦(東京→)大宮→高崎間に乗車。
  ・2007.12.22. 同、高崎→大宮(→東京)間に乗車。
  ・2007.12.23. 東北再挑戦(東京→)大宮→新潟間に乗車。
  ・2008.01.19. 越後湯沢スキー旅(東京→)大宮→越後湯沢/越後湯沢→ガーラ湯沢→越後湯沢間に乗車。完乗、並びにJR東日本完乗達成。
  ・2008.01.20. その帰り、越後湯沢→大宮(→東京)間に乗車。
  ・2008.11.09. JR全線完乗作戦で、越後湯沢→大宮(→東京)間に乗車。
  ・2009.09.20. 北陸乗りつくしで、(東京→)大宮→越後湯沢間に乗車。
  ・2009.09.23. その帰り、越後湯沢→大宮(→東京)間に乗車。
  ・2009.12.19. 山形鉄道乗りつくしで、(東京→)大宮→新潟間に乗車。
  ・2009.05.09. 長野完乗作戦で、熊谷→高崎/高崎→熊谷間に乗車。
  ・2010.11.27. 583系&オカポン撮影旅で、大宮→熊谷間に乗車。
  ・2011.05.07. G.W.後半作戦(東京→)大宮→新潟間に乗車。
  ・2011.05.08. 同、新潟→越後湯沢/越後湯沢→大宮間に乗車。
  ・2011.07.18. 三連休作戦(東京→)大宮→高崎間に乗車。
  ・2011.10.01. 新潟遠征高崎→長岡間に乗車。
  ・2011.10.02. その帰り、新潟→大宮(→東京)間に乗車。




JR東日本制覇記念



● 駅舎写真

大宮駅(2005.10.) 熊谷駅(2005.12.) 本庄早稲田駅(2007.07.)
高崎駅(2005.12.) 上毛高原駅(2007.07.) 越後湯沢駅(2007.07.)
ガーラ湯沢駅(2008.01.) 浦佐駅 長岡駅(2007.04.)
燕三条駅(2007.07.) 新潟駅(1988.08.)



● おすすめ撮影ポイント

 撮影ポイントは、JR線路線別撮影地上越新幹線にて紹介している。(このページに戻る際は、ツールバーの"戻る"を使って下さい))。他に、浦佐駅付近の山から俯瞰する構図で越後平野の田園地帯を走る列車を撮影してみたい。ただ山岳地帯を走りトンネルが多く、また高架路線の為、撮影ポイントは少なそう。駅ホームで撮影されたものをよく見る。



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