伊東線

最終更新日2009.01.21.


● 基本データ

 伊東線は、東海道本線の熱海駅から伊豆半島の東岸を走り、静岡県伊東市の伊東駅を結ぶJR東日本の幹線路線である。さらに、終点伊東から伊豆急行が接続していて、伊豆急行は伊豆半島南東端の伊豆急下田まで結んでいる。

 東伊豆には多くの温泉地、海水浴場があり、これらにむかう観光客や地元住民の足として熱海-下田間を複線で結ぶ計画で工事が始まり、昭和10(1935)年3月30日熱海-網代間がまずは単線で開業した。特に鉄道敷設は地元住民にとっては明治以来の悲願であった。しかし、工事は順調に進んだわけではなく、伊豆半島独特の海岸に山が迫る険しい地勢、断層・軟弱地層などで苦労を要し、その後宇佐美トンネルの完成を経て昭和13(1938)年12月15日伊東まで延伸されて、全線電化で開通した。
 昭和恐慌の真っ只中な時代、浜口雄幸の緊縮財政政策などにより、前記の通り熱海-伊東間は単線になり、その先下田までの工事は行われることがなかった。
 戦後になって、東急グループが伊東-下田間の路線建設に乗り出し、「伊東下田電気鉄道(現;伊豆急行)」を設立させ、昭和36(1961)年12月10日に開通を果たしている。開通と同時に、伊豆急行線との直通運転も開始され、現在では特急・普通列車とも多くの乗客・観光客を運んでいる。特に、東伊東は首都圏から気軽に行ける温泉地、海水浴場として親しまれているので、シーズンを問わず多くの観光客が利用している。

 あと、伊東線で特筆することは国鉄線として初めてCTCを導入された線区であることだろう。CTCとは1ヶ所の制御所(コントロールセンター)でいくつもの駅やその駅間の信号やポイントを操作する装置のことで、現在では東海道・山陽新幹線などで使用されている。伊東線の場合には来宮駅にCTCが設置され、昭和33(1958)年5月20日に運用が開始された。


熱海-伊東間 16.9 km

※ 普通・特急とも本数が多く、また特急や一部の列車は東京から乗り入れている。
伊東線内のみの普通列車も30分おきに運転されているので、乗りつくしは楽。
[車窓の楽しみ方]
 熱海を出発した列車は、東海道線と一緒に進み、すぐに来宮駅に着く。実は、伊東線の0kmポストは来宮駅にあるが、これは開業当時は来宮が起点駅だったことの名残である。駅西の裏手には日本一早咲きで有名な熱海梅園があり、また北には来宮神社があり、境内には2000年も生きているという大楠がある。また、熱海の中心街へは来宮駅からの方が近いと思われるので、駅からのんびり歩くのもよい。
 来宮を出発すると、トンネル区間が続き面白くなり、こうして伊豆多賀になるが、伊豆多賀駅は駅周りに桜の木があり、春には桜の花で包まれる。ここは桜と列車を撮れることでも有名で、多くの鉄ファンが訪れる。ここから網代間でようやっと海が見えてくる。沖には小さな初島も見える。東海道本線からさほど離れていないのに、空気が温かくなり南国に入ったように感じられるようになるから不思議だ。これが伊豆半島の魅力であろうか。
 網代を出発すると、すぐに長い宇佐美トンネルに入り、抜けると集落の先に雄大な海が広がる。天気がよいと沖に伊豆大島が浮かんでいるのが見える。このまま、国道135号線と一緒に海沿いを走り、終点伊東駅に到着する。



● 乗りつぶし記録

  ・1991.04.?   伊東の海が見たくて、熱海→伊東/伊東→熱海間に乗車。完乗・往復達成。
  ・1999.08.10. 根府川・伊東撮影旅行で、熱海→伊東/伊東→熱海間に乗車。
  ・2000.04.23. 写真コンテスト受賞の授賞式で、熱海→伊東/伊東→熱海間に乗車。
  ・2005.04.08. 伊豆撮影旅行で、熱海→伊豆多賀→伊東/伊東→熱海間に乗車。
  ・2006.01.08. 伊豆・新潟・福島攻略作戦で、熱海→網代→伊東/伊東→熱海間に乗車。
  ・2006.04.08. 伊豆・房総旅行で、熱海→伊豆多賀→来宮間に乗車。
  ・2007.04.08. 伊豆観光編で、熱海→伊東→熱海間に乗車。全駅下車達成。
  ・2009.01.02. 御殿場&伊豆星見旅で、熱海→伊東/伊東→熱海間に乗車。



● 駅舎写真

熱海駅(2006.01.) 来宮駅(2006.04.) 伊豆多賀駅(2006.04.)
網代駅(2006.01.) 宇佐美駅(2007.04.) 伊東駅(2000.04.)

全駅掲載



● おすすめ撮影ポイント

 撮影ポイントは、JR線路線別撮影地伊東線にて紹介している。(このページに戻る際は、ツールバーの"戻る"を使って下さい))。



全線一覧の Pege へ もどる