エイザの奇妙な冒険

_ 『私のような平和に馴染めない男にも役にたてる時があるとはな』

最近、「平和」な日々が続いている。最近の私にとって「平和」とは、担当している物流基地のトラブル連絡が入らないことをいう。

例えば台風。「エイザさん、暴風雨で雨漏りです。商品が濡れてしまいました。」とか連絡が入る。

例えば地震。「エイザさん、地震のせいで倉庫の壁にヒビが入りました。」とか連絡が入る。

例えば猛暑。「エイザさん、猛暑のせいで定温倉庫のエアコンが壊れました。」とか連絡が入る。

天気がよくて穏やかな日でも「エイザさん、自動倉庫が停止しました。このままでは配送に影響が出ます。」とか連絡が入る。

そんなこんなでトラブルが発生すると、上司や関係部署に報告して回り、場合によっては怒られたりイヤミを言われたりする。対応策を検討の上、実行する。補修費の進捗を確認し、必要な時は別の費用から融通する。現場におっとり刀で駆けつけたり、業者を呼んで善後策の緊急検討会議を開催したりすることもある。とにかくトラブル連絡があるとそれが最優先なのだ。

ところが、この２週間ばかりトラブルが起こっていない。全くないわけでもないが、簡単に解決できてしまうのである。

しかしそうなるとだんだん不安になってくるのだ。これは「嵐の前の静けさ」ではないか、と。

毎朝トラブル連絡のｍａｉｌが入っていないか確認する。トラブル報告が入っていないときは一旦は胸をなでおろすが、すぐに不安になり、なんのかんのと理由をつけて倉庫に電話する。そしてとって付けたように「そういえば、最近トラブル報告ありませんけど、大丈夫ですか？」とか訊き、倉庫の人に笑われるのである。

そんなこんなで最近、「平和」な日々が続いている。しかし「平和」は私の神経を少しずつ削りとっているのである・・・ってこれ、「社会不適合者」のセリフだよなぁ。

_ 今日の１冊：「新感覚癒し系魔法少女　ベホイミちゃん」　第１巻

「ぱにぽに」の中で一番好きなキャラはベホイミちゃんである。

「魔法少女」としてデビューしておきながら、周囲の視線に耐えられず「地味メガネ」にクラスチェンジ。

類稀なる戦闘能力を持ちながらも、全くそんなそぶりも見せず三下街道を驀進中。

たまに「いいこと」があっても、なぜか毎回貧乏くじを引きいつも台無し。

実は見えないところで平和を守って大活躍しているが、周囲には全く気付かれない。

ある意味「かわいそう」なキャラであるが、私は大好きである。

ベホイミちゃんは物語のメインストリームにいないことを自覚している。Ｄ組の中心でもないことも自覚している。

だから彼女はメインストリームや中心を志向しているのだが、突然「主人公」の立場に置かれるとパニックを起こし逆切れする。

挙句の果てに暴走し、我に返って言動を後悔するのである。

なぜ、「主人公」の立場になるとパニックを起こすのか。それは「自信」がないからだ。そしてなぜ「自信」がないかといえば、彼女の中で「自分が他人に与えたいイメージ（魔法少女）」と「現在の自分自身のイメージ（地味メガネ）」に巨大な格差があり、かつその格差に気がついているからだろう。「こう思われたい」イメージと今の自分の落差に翻弄されている。

・・・とここまで考えて気がついた。なんだ、これって私そのものじゃないか。理想と現実の落差に悩み、必死にあがいて恥さらす。それでも毎日がんばって最善を尽くすしかないんだから。そう、人はだれもが「ベホイミちゃん」なのだ！

というわけで彼女が主役を張る「新感覚癒し系魔法少女　ベホイミちゃん」。相変わらずおバカなことばかりやってますが、吹っ切れた彼女が「カイザーフェニックス！」から「タンクローリーとロードローラーだ！！」と立て続けに繰り出すあたりは結構燃えます。マジで。

_ ♪これっくらいの　おべんとばこに　おにぎりおにぎり　ちょいっとつめて

疲れてくると、頭の中のＨＤが誤作動して「音楽」を垂れ流しにすることはありませんか？

私はほぼ毎日、夕方になると音楽が流れ始めます。

昨日は「空色デイズ」でした。

一昨日は「コスモスに君と」でした。

ちなみに今日は「お弁当の歌」でした。

…なぜ、「お弁当の歌」なんだ？

_ 宮ヶ瀬に行こう。

今日はシラガさんのリクエストでドライブ。

日産レンタカーでマーチを借りてきて、イザ出発である。

_ やっぱり連休とくれば渋滞か？

六郷橋から多摩川を渡って、神奈川県へ。横浜市を抜けたあたりで東名高速に入ろうとする車の渋滞に巻き込まれる。当初の予定では１０時ごろ到着するはずのの厚木のアウトレット「ノリタケスクエア」に１１時前に到着。

_ ノリタケって・・・

１時間くらい店内を物色して、来客用の箸セットと朱塗りの和菓子皿を購入。

・・・ノリタケって洋食器、特に磁器のブランドじゃなかったっけ？これでいいのか、シラガさん？。

しかも、和菓子皿が展示品だったので、日焼けしていることを指摘したところ、いきなりディスカウント交渉開始。さすが東南アジア出身者は値切り交渉が上手である。

・・・ノリタケってそこそこ高級品で、そんなにディスカウントしないんじゃ？これでいいのか、ノリタケさん？

_ いきなりおやつですか？

その後、しばらく走って第１の目的地「服部牧場」に到着。ひととおりウシだのウマだのヒツジだの眺めた後で、名物の牛乳ソフトクリームと牛乳ジェラートを食べる。

ミルク味が濃くて、なかなかおいしい。これでもう少し見所があれば一日遊べるのに。

_ うれしい誤算ですか？

今度はシラガさんがネットで見つけてきたレストラン「スパゲッティ　青山」に移動。お勧めの「田舎スパゲッティ（トマト・ホワイトソース）を注文する。

店は寂れた山道にあるので、あまり期待していなかったけど、これがうれしい大誤算。スパゲッティの茹で加減が絶妙でアルデンテなのにモチモチした食感。うーん、あなどれん。

_ 本当は「買出し」だったんですか？

やっと宮ヶ瀬湖畔に到着。鳥居原エリアの「岬の展望台公園」を散策後、シラガさん待望の「鳥居原ふれあいの館（いえ）」をちら見してから、近くの清川村交流促進センター「清流の家」へ。実はシラガさんは地方の産地直売所が大好きなのだ。なにしろ、この日のために数日野菜を買うのをガマンしていたのだから。

とはいえ既に夕方。一部の野菜は売り切れ。しかしながらシラガさんはピーマンだのモロヘイヤだの名産に味噌だのを買い込み、ホクホク顔で帰路に着くのであった。

_ 今日はシラガさん、朝からお疲れである。

昨日のドライブ時に湖近くの展望台近辺で階段をいっぱい上り下りしたため、筋肉痛だそうだ。

・・・少し、鍛えさせた方がいいだろうか？

_ ３連休の最終日。とにかくまったりとすごす。

・・・まぁ、こんな日もいいよね。

_ 「おしりに敷かれてぺっちゃんこ」

川崎での会議後、直帰。まだシラガさんは帰宅していなかった。

窓を開け、締め切った部屋の空気を入れ替える。スーツを脱いで部屋着に着替え、朝食の食器を洗う。

時計を見ると１９時４５分頃。溜まっていた「グレンラガン」を見ながらシラガさんのケイタイにｍａｉｌをうつ。「なにか、やっとくことある？」。

・・・我ながら協力的なダンナであることだなぁ（自己陶酔中）。

待つこと５分。「洗濯物を風にあてといて」とか「朝の食器洗っておいて」とか返事がくるのかな、とか考えていると、返信が届く。

シラガさんからの返信にはこのように書いてあった。

「冷蔵庫のロールキャベツ（ジッパーに入ってる）をおなべにうつして温めて、モヤシ（プーさんのタッパー）のみそ汁を作る。ゴハンはチンして…、ナシをむいて冷蔵庫へ…」

・・・ナンデスカ、コレハ。

_ 「おぼれるものはわらをもつかむ」

実は会議後、川崎大師に寄り道。今期末、設備トラブルが起きないようお願いする。

・・・ホント頼みますよ、大師さま。