京葉線

最終更新日2009.12.26.


● 基本データ

 京葉線は、東海道本線の東京から東京湾に沿って走り、外房線の蘇我に至るJR東日本の幹線路線である。他に総武本線の西船橋から南船橋に至る支線(二俣支線)および西船橋から市川塩浜に至る支線(高谷支線)を持つ。この2つの支線を通って、武蔵野線との直通運転がなされており、これらは武蔵野線と思われがちだが、京葉線の一部である。
 東京ディズニーランド(最寄駅;舞浜)への路線として有名である他、幕張メッセ・千葉マリンスタジアムなどのある幕張新都心(最寄駅;海浜幕張)を結ぶアクセス路線、そして都心から船橋市、浦安市、千葉市などを結ぶ生活路線として重要な役割を果たしている。

 日本の高度経済成長に伴い、日本における貨物輸送量は激増し、東京都心を通る貨物線の輸送力は限界に達していた。そこで、現在の武蔵野線-京葉線-東京臨海高速鉄道りんかい線-東海道貨物線(東海道本線とは別線)に該当する東京を外周する貨物線が建設されることになった。これにより、昭和50(1975)年5月10日、蘇我-千葉貨物ターミナル間が貨物線として開業した。これが京葉線のはじまりである。ちなみに千葉貨物ターミナル駅が稲毛海岸-千葉みなと間にあったが、現在は廃止されている。 やがて、千葉県内の人口増加に伴い総武本線の輸送量が限界に近づき、総武本線のバイパス路線として、この貨物線が注目されることになり、路線の延伸と旅客営業を目的として建設が進むことになった。昭和61(1986)年3月3日、西船橋-千葉貨物ターミナル間が旅客線として開業。西船橋-千葉港(後の千葉みなと)間で旅客営業が開始された。
 国鉄分割民営化後の昭和63(1988)年12月1日、新木場-南船橋間、市川塩浜-西船橋間が開業。武蔵野線からの乗り入れと蘇我までの旅客営業が開始された。この時、東京地下鉄有楽町線が新木場までが(昭和63(1988)年6月8日に)開業しており、新木場で有楽町線への乗り換えが必要であったが、まがりなりにも都心へのルートが完成したわけである。
 (貨物線としての)本来の計画では、新木場から南西へ有明などの埋立地を通って品川南東の東海道貨物線につなげる予定であったが、東京湾に長大なトンネルを建設しなければならないことがあって断念された。また、京葉線で直接都心へ乗り入れることが強く望まれ、新木場から大きくルートを変え一気に東京駅へむかう路線が建設されることになり工事がはじまった。これには、成田新幹線として東京駅地下に用意されていた場所が使われることになり、平成2(1990)年3月10日に東京駅-新木場駅間が開業し全通。京葉線が現在の形となった。ちなみに、新木場から品川に至るルートは、その後東京臨海高速鉄道りんかい線が、平成14(2002)年12月1日に全通させ、大崎-大井町-新木場間を同鉄道が営業を行っている。
 全通後、外房線・内房線を走る特急の大半が、東京発の京葉線経由となった。千葉方面から都心へ総武本線と並走して走ることより、総武本線の混雑緩和に貢献している。また、千葉周辺の人口増に対応する為、一部普通列車も蘇我から外房線、内房線、そして東金線へ乗り入れている。




東京-蘇我 43.0km  西船橋-市川塩浜間 5.9km  西船橋-南船橋間 5.4km  計54.3km

※ 本線、支線とも本数がとても多いので乗りつくしは大変楽である。



[車窓の楽しみ方]
 京葉線の始発は東京駅だが、京葉線のホームは他路線のホームとかなり離れた場所にある為、約700mほどを動く歩道などで移動しなければならない。このため他の路線との乗り換えには徒歩で10〜15分程度必要となる。東京を出発した列車はしばらく地下を走り、潮見直前で地上に出る。このまま高架になり潮見になる。潮見から曙運河の海の上を走り、とても気持ちがよい。進行(新木場)方向左手に夢の島競技場が見える。運河を渡りきると進行方向右手にある東京辰巳国際水泳場の脇を通り、大きく左カーブをして首都高湾岸線や国道357号線を跨ぎ、東京地下鉄有楽町線やりんかい線が足元に入っていくと新木場になる。
 新木場から首都高湾岸線や国道357号線と並走し、仲良く荒川河口部分を渡ると、進行(蘇我)方向右手前方に葛西臨海公園の観覧車が見えてくる。こうして葛西臨海公園になるが、駅前には噴水などがありリゾート地にある駅のよう。また、時間があれば葛西臨海公園の散策をお勧めしたい。一番は駅徒歩10分位のところにある展望台で、目の前に東京湾と人工の砂浜の気持ちの良い光景が広がる。葛西臨海公園から東京-千葉県境の旧江戸川の橋を渡ると進行(蘇我)方向右手前方に東京ディスニーランドの全景が見えてくる。こうして舞浜。ここから左に大きくカーブし、首都高湾岸線や国道357号線と分かれ、浦安の埋立地を走るようになる。進行方向右手には工場や倉庫群、左手には新興住宅街が広がるので面白い。工場群を見ながら進み、新浦安を出ると海際を走り、京葉工業地帯を遠望することができる。市川塩浜を出ると再び首都高湾岸線や国道357号線と一緒になり、また仲良く江戸川を渡る。渡ってから西船橋にむかう支線が分岐していき、すぐ二俣新町になる。二俣新町から今度は西船橋から来た支線と合流し、何本かの運河を渡ると南船橋になる。

 市川塩浜を出発した列車は、約1kmほど本線と並走し、大きく左カーブし本線と分岐する。分岐すると首都高湾岸線や国道357号線をオーバーパスして、船橋の市街地や町工場を見ながら進む。そして、京葉道路を跨ぐと西船橋に到着する。一方、西船橋から蘇我方面へは、ほぼ同じコースを進み、市川塩浜への支線との分岐後、すぐに首都高湾岸線や国道357号線を跨ぎ、二俣新町が見えると本線と合流し、3kmほど本線を走り南船橋になる。

 南船橋は、周辺に商業施設や競馬場、オートレース場などがあるので乗降客が多い。そのうち商業施設"ららぽーと"へむかう道は整備され楽しい。南船橋を出ると野鳥が飛来することで有名な谷津干潟を渡り、首都高湾岸線から東関東自動車道に変わった高速と国道357号線と進んでゆく。東関東自動車道と国道357号線と別れていくと、進行(蘇我)方向左手に新習志野の車輌基地が見える。そして、右手から幕張新都心の近代的なビル群が近づいてきて海浜幕張になる。海浜幕張から多数のマンション群の中を進んでいく。千葉みなとで千葉都市モノレールが分岐していき、湾岸地区の工場や運河を渡り、国道357号線を跨ぐと住宅街が広がり、終点蘇我に到着する。
 車窓は、進行(蘇我)方向が海が望めて楽しい。



● 乗りつぶし記録

  ・1989.03.   東京ディズニーランドに行く為、新木場→舞浜→新木場間に乗車。
  ・1990.     なんとなく京葉線に乗りたくて、東京→蘇我→東京間に乗車。
  ・2005.04.19. 京葉線攻略作戦東京→南船橋→西船橋間に乗車。完乗達成
  ・2005.09.19. 千葉マリンスタジアムでの野球観戦で、東京→海浜幕張→東京間に乗車。
  ・2006.04.30. 千葉マリンスタジアムでの野球観戦で、東京→海浜幕張間に乗車。
  ・2006.08.12. 都区内駅狩り作戦東京→新木場間に乗車。
  ・2007.05.04. 千葉マリンスタジアムでの野球観戦で、東京→海浜幕張→東京間に乗車。
  ・2007.06.03. 武蔵野線全駅制覇作戦西船橋→南船橋→新木場間に乗車。
  ・2007.10.20. 星見駅の旅新木場→葛西臨海公園→新木場間に乗車。
  ・2009.10.31. 千葉・茨城乗りつくしで、東京→舞浜/舞浜→東京間に乗車。
  ・2009.12.23. 星見駅の旅新木場→舞浜/舞浜→新木場間に乗車。



● 駅舎写真

東京駅(2005.09.) 八丁堀駅(2006.08.) 越中島駅(2006.08.)
潮見駅(2006.08.) 新木場駅(2006.08.) 葛西臨海公園駅(2006.08.)
舞浜駅(2009.10.) 新浦安駅 市川塩浜駅(2007.06.)
西船橋駅(2007.06.) 二俣新町駅(2007.06.) 南船橋駅(2007.06.)
新習志野駅 海浜幕張駅(2006.05.) 検見川浜駅
稲毛海岸駅 千葉みなと駅(2009.02.) 蘇我駅(2006.04.)



● おすすめ撮影ポイント

 撮影ポイントは、JR線路線別撮影地京葉線にて紹介している。(このページに戻る際は、ツールバーの"戻る"を使って下さい))。



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