PID制御は試行錯誤の連続

PID制御は試行錯誤の連続

制御理論に挑戦したかったのです。例えば、ボイラーから特定の温度のお湯を得たいとか。特定の位置でタイヤや関節を止めるとか。全てに制御理論がある訳です。今回のリフロー炉もそうで、基本的にON/OFFしかできないヒーターで、いかに所望の温度プロファイルを実現するか、がカギな訳です。

reflow0

上記は、ある表面実装部品の温度プロファイルです。140-170度の平坦部分がプリヒートとかソークとかいうクリームはんだの濡れ性を確保する領域で、少なくとも60秒必要。そこからガッとリフロー領域にはいって210-220度、但し183度以上は50秒しか許されていない、という感じです。

今回採用したPID制御には、Kp,Ki,Kdという3つのパラメータがあり、それぞれ比例制御、積分制御、微分制御のパラメータで、本当は決めるのにいくつも推定方法があるのですが、それらを真似してもあまりうまくいかず。場当たり的にパラメータを変えてはオーブンちーん!を繰り返しているところです。

まだリレー回路を組んでいないのでコンソールを見ながらの手動の温度コントロールですが、ここまで追い込んでいます。

reflow1

しかし、色々問題が。今回買った小泉のオーブントースター、密閉性が良過ぎて冷えるのがとても遅いわけです。するとリフロー領域で180度以上の区間がとても長くなってしまうわけですね。実は暖めるより、高速に冷やす方が難しい気がします。とりあえず温度勾配を液晶にダンプするように改造したファームで観察する限り、ヒーターON時は2.5度/s、ヒーターOFF時の自然空冷は0.6度/sくらいなので、全然無理っぽい。いっそ上部天板を開けておく前提でパラメータを出した方が良い気がしてきました。

なかなか基板製造にはいれない……

 

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