月別アーカイブ: 8月 2015

焼けた焼けた部品が焼けた

 

 

回路図ばかり引いていてもきちんと動くかどうかわかりません。とりあえずRaspberry Pi2に電力が供給できなければ基板を作る意味もありませんので、ブレットボードで電源回路を組んでみました。今回はソーラー&カーバッテリーから5Vを生成しなければなりません。

使ったのは新日本無線のNJM2396F05、仕様上は1.5Aまで出せるリニアレギュレータです。200mA程度のRaspberry Piなら十分だろう・・・と思っていたのですよ。勝手に。

 

ドロップダウンレギュレータ

 

通電して数分すると焦げ臭い!ふとレギュレータをつまむとアイ熱ギャクォ痛アアアアアアアアアアアアア!ジュウウウウウウ!!!!!

そうです・・・仕様書を良く読まなかった以前に、アナログ回路屋の知識が全くない故のミスなのです。リニアレギュレータは価格の安さゆえに色々なところで使われています。しかし、こいつは電圧の落差分がそのまま熱になるのでした・・・・今回は12Vから5Vを生成する訳ですから膨大な熱が発生したという訳。

IMG_3920.JPG

なので部品をDC-DCコンバータに替えました。MINMAX M78AR05-0.5という3端子リニアレギュレータとピン互換でコンデンサ以外の付属回路が必要ない優れものです。今のところRaspberry Pi2も問題なく(HDMI使っても大丈夫)動作しております。

こういうこと、事前に教えてくれる人いないっすかね?(^^;ほんま辛いわ。

EAGLE、その深淵を

一応配線が完了した

電子回路CAD EAGLEを、家族が寝静まってからコツコツいじって約10日・・・ようやっと全部品の配線が完了しました。

ギッチギチだよぉ

って・・・両面基板かよ!

そんなに難しい回路じゃないはずだけど、やはり片面でできることは非常に単純な物に限られるという印象です。

色々試行錯誤していたのですが、幅3.5cmもあるLPC1114はRaspberry PiのHAT準拠基板には到底乗らず、仕方なくプログラムを書き直して、LPC810を2個に分けるようにしました。片方が電源管理、片方が電源測定(ADC)用です・・・あほかと。12pinくらいのDIPで、ADC内蔵のLPCがあればいいのに。

現実にはユニバーサル基板に実装する予定なので、赤の配線はジャンパ線に頼るしかないのですが、Raspberry Pi本体に供給する5V電源系や、メインの12V系が過熱に耐えられるかわからない状況です。

CADは難しい

ずっとソフト畑の人間でしたが、CADは難しいですね。見かけお絵かきソフトのようでいて現実の、形のある、部品を相手にしているからと気づきました。今とても困っているのはDCジャックの足のドリル穴や、ワイヤーの太さ、Viaの穴の径、ランドのパッドの大きさetc…これは実際に部品や基板を熟知していないと判断できないのです。

ソフトだとAPIやメソッドの仕様さえ共通化していれば、モジュールを差し替えることは大した困難になりませんが、ハードウェアの場合は部品の大きさや特性がまちまちなので困りますね。さらにいうと、家でやる電子工作は部品を買い替えたりすると金もかかる(^^;マジ金のかかる趣味だなーと思いました。

できればDIP部品もやめて表面実装部品に変えたい・・・・たとえば冒頭のLPC1114などはHVQFN33というパッケージでも提供されているのですが↓コレですからね。とても私のような素人の手に負えるものではありません。

40の手習いで電子回路設計

ずいぶん間が空いてしまったのですがオフグリッドサーバ制作記の続きです。

今、Raspberry Pi2をソーラーパネル&カーバッテリーで駆動するための電源基板の設計をしています。どうしてそんなものが必要か?という目的は過去のブログを読んでもらえるとよいと思いますが、仕様を簡単にまとめると以下のようになります。

  1. 電圧を監視し続けてもバッテリーを殆ど消費しない超低消費電力
  2. Pi2が動作中はPi2からも電圧をリードできる
  3. 電圧が基準値を数分連続で上回ったらPi2に+5Vを供給開始
  4. 電圧が基準値を数分連続で下回ったらPi2を安全に停止した後に+5V供給停止
  5. Pi2が動作していなさそうならリセット発行(WatchDog機能)
  6. 電源が落ちた状態でも数時間~数日後に再起動をトライできる(Timer機能)
  7. Pi2に連動する12Vサービス電源出力を提供する(周辺機器用)

要するに、バッテリ直結だと、電池無くなるギリギリだと不安定になってOn/Off繰り返したり、いきなりばっつんと落ちてファイルシステム壊されたりすると困るわけです。
このような動作は、オフグリッドサーバだけに限らず、自律的に動く無人ボットにはあまねく必要なものです。参考:彗星探査機ロゼッタの着陸機 フィレー冬眠から復帰

とは言え、まだモノはできていません(汗;)
元々ソフト屋であって基板設計などしたこともありませんし、仕事でもOrCADでVMEのバックプレーンを設計したことがあるくらいで、デジタル回路を考えたこともありませんでしたから。

まず回路CADが必要だろうということで、DesignSparkPCB, CADLUS, EAGLEなどの試用版を試しました。そのなかでEAGLEが唯一素人にも使えそうだったので、これを使って回路図を書いています。

簡単な回路図

しかし・・・
Raspberry Pi2専用なんだから子亀(HAT)基板に載せよう、などと不埒なことを考えた時点で詰みました。せいぜいブレッドボードの延長で1層(片面)基板を想定していたのですが、
見ての通り、とても収まらないわけです・・・そんなに難しい回路じゃないと思うのですが。

おさまらない部品、ひけないパターン
いやーDIP部品って並べてみると大きいですね! 手配線で対処しようと思っているのですが、電源12V, 5V, 3.3Vの3種類混在していることが、より配線を難しくしています。

基板の部品選定・レイアウト・効率的な配線などは、ある程度ツールによる自動化が進んだ現代でも、やはりヒトの中にノウハウがあるんだろーなーということが実感できました。

さてどうしようか・・・・・・・・