スイッチサイエンスのリフローキットのプログラム
Papanda_SSR_Solder_Toaster_Controller_Platform (GitHub)
これ以上持っていても仕方がないのでとりあえず公開しておきます。実は純正プログラムも、最初はPID制御をしていたけど後に辞めた、ということを知ったのはPIDライブラリで書きなおしたあとでした(^^;
TSSOP-8パッケージのリフロー成功
まだ、1608パッドの周辺はダマになってるけど、狭ピッチのICもリフローできるようになってきたよ。
秘訣は….
クリームはんだを撹拌すること
でした….マジかよ。要するに上澄みの方は有機溶剤が飛んでいて、十分な濡れ性を確保できていなかったようだ。表面張力で引き寄せられない部分がダマになるってわけ。均一性が崩れるので撹拌しすぎるのも良くないらしいけど。
世間を見回せば、今回買ったような容器タイプじゃなくて、シリンジタイプのものがたくさんあるのね。これは有機溶剤が飛ばないようにするためのものだと思う。
正直、通販だと賞味期限とか保管時の温度とか信頼できないわけだけど、最低限撹拌はするというのが勘所かしら。
温度プロファイルの条件出し
最終的な温度プロファイルは以下に。
正直最初のころとあまり変わっていない。プリヒート工程を2段にしたことくらいかな。パラメータは以下に。
- ヒーター: 下段のみ
- TimeInterval: 2000 ms
- Kp: 107
- Ki: 0.65
- Kd: 18.5
- 工程: 80度/120度/230度
PID使っちゃったのが運のつきなんだけど、PID理論についてはモータのPID制御法 というページが一番わかりやすかったです。今回のヒーターの場合はKdがあまり小さいと追従性がいまいちということがわかりました。
あと色々苦労した経験上、やっぱりプログラムや熱電対だけでは実際の基板の温度がわからないので、下記のような放射温度計がどーしても必要です。参照基板に熱電対をカプトンテープで固定しているのですが、隣接する実際の基板と20度以上違うことも珍しくありませんでした。
熱せないとクリームはんだ溶けませんけど、熱し過ぎるとチップが壊れるので測定重要です。
Eagleの設定し忘れ
余談ですが。
どうも以前から気になっていたのだが、PCBステンシルを使ってパッドに盛ったクリームはんだの量が多い。写真でも確認できるけど1608のパッドはてんこ盛りである。デザインルールはElecrowからダウンロードしたものをそのまま使っていたので再確認してみると…Masksの設定が全くされていない(オール0)であることに気づいた。いつからだ….
このうちのStopがストップマスクの設定で、Creamがクリームはんだを塗る領域を指定する指標らしいんだな。しかし、今これを気づいたところで、また基板とステンシルを再発注ということになってしまうのであった。
ほんと経験がないから金ばっかりかかってもう….ハード屋さんが身近にいれば色々助かるんだけどねえ。