しかし、昨日この職場を出るときは、闘志半分、不安半分といったところか。
雨の振る中、千葉マリンスタジアムへ。
TV中継もあるせいかスタンドはまばらな感じ。そんな中、ゲームがスタート。
先発はセラフィニと杉内、第一戦と同じ顔合わせ。球場の雰囲気的には風はホークスに流れているのかという中、初回マリーンズは二番堀が出るもダブルプレー、一方のホークスもトップ川崎が出るがセラフィニがここは抑える。
しかし2回、ノーアウト2,3塁のピンチに。いよいよホークス祭りが始まってしまうのか?!しかしここもセラフィニが踏ん張る、鳥越の犠牲フライの1点と、最少失点で切り抜ける。だがここでセカンドを守る堀に腰痛が発生、今期一軍初出場の早坂と交代。3割打者の堀が去って早くも攻撃力に不安が。
3回、今度はツーアウト2塁で松中、ここまで徹底的に抑え、あるいは勝負を避けてきましたが、遂にタイムリーを打たれる。流れは完全にホークスへ行ってしまうのか。だが次のズレータをフライに討ち取りここも1点に抑える。
この頃になるとマリンスタジアムも大分ファンが集まってきました。いつの間にやら大声援が繰り広げられることに。
4回、途中出場の早坂が内野安打、さすが脚が速い!続く福浦は危険球じゃないかと言う球でデットボール、このゲーム初めてランナーがスコアリングポジションに。しかし4番サブロー、この日はボールの見極めが悪い、ボール球に手を出し最悪のダブルプレー、まだ3塁にランナーが残っていたが里崎ファールフライでチェンジ、もはやマリーンズに流れは戻ってこないのか。
しかしセラフィニが流れを完全にホークスへは送らない。4回もワンアウト3塁のピンチを斬り5回は三者凡退。じっと我慢の投球が続く。
とはいえ毎回のようにランナーを出すもあと一本が出ないという以前のマリーンズの姿が続き、2点のビハインドがだんだん重くなってくる。このままホークスの引き立て役で終わってしまうのか、と思われてきた6回、この4戦、勝とうが負けようが自分のペースでプレーしていた先頭西岡がレフトへヒット!そしてすかさず2塁へスチール!ここで3番福浦がタイムリー!このゲームやっとマリーンズの攻撃パターンが決まって1点差!
一気に感情が爆発する千葉マリンスタジアム!この一本で一気に視界が開けた感がした!
結局、この回は1点止まりも、続く守りをセラフィニが3人で片付ける。いよいよ風はマリーンズに吹いてきたのか?!
7回、この回から投手は杉内から吉武に。第一戦で杉内を引っ張った反省から今日は早目の継投で来たよう。しかし、ワンアウトから今江がセンター前、フランコ倒れた後、代打スンヨプ隊長!ここでホークスは三瀬にスイッチ。さすればこちらも代打の代打、垣内登場!!
かっきうち、かっきうち、打て!打て!今ここで!!
垣内レフト前へヒット!ベテランの一打がここで出た!今江は3塁へ!ツーアウト1,3塁で西岡登場!!
打ったー!レフトセンター方向へライナーの当たりだーーつ!しかし、レフトがランニングキャッチ。
崩れるマリンスタジアム、一塁ベース上で動けない西岡、ここまでか?!
その裏、鳥越にフォアオール(あれがボール?だったが)を出したところでセラフィニ交代、いや、ここまでよく粘って投げた!そしてマリーンズが誇る中継ぎ陣、まずは小野が登場、ここは的場の送りバントを処理しただけで交代。川崎に対し左殺しの藤田登場。しかし、川崎の打球は1、2塁間を鋭く切り裂こうとする、が、セカンド早坂がダイビングキャッチ!!1塁送球アウト!!
沸き起こる早坂コール!!このプレッシャーのかかる最終戦、しかも今期一軍初出場だというのによくぞこれだけのプレーをやってのけた!
そして8回、打順はその早坂から、ここは期待できるのか。
だがここで、ボビー最大のマジックが発動した。マリンビジョンに映し出されたその姿は背番号6、
ミスターロッテ、初芝清ここに降臨!!
今、千葉マリンスタジアムは初芝コールに包まれた!
「はっつしば!はっつしば!はっつしば!」
そして初芝のバット一閃!しかし打球はサードゴロ。が、ここでサードバティスタとショート川崎が交錯!バティスタ投げるも一塁セーフ!!来たーーーっっ!!これは何か奇跡が起きる前兆でしかない!
いつもならここで代走だが初芝そのまま。そう、もうマリーンズには内野手が残されていないのだ、背水の陣のボビー采配。
そして続く福浦、ライトへライナーでヒット!打球を見てからの走塁となった初芝、しかし2塁は滑り込んでセーフ、ノーアウト1、2塁。
ここでホークスは三瀬から守護神の馬原へ。バッターは4番サブロー、しかし打球はファールフライ、声援が溜息に。だが次は里崎、こいつは何かをやってくれる、ここまでそうだった。その初球。
打球はレフトフェンスへ一直線!!タイムリーヒットだーーーっ!!初芝がホームへ戻ってくる、同点!!さらに福浦も突っ込む!的場のブロックに脚をねじり込む!逆転!!!
千葉マリンスタジアムが歓声に揺れる!!もう誰かれ構わず抱きついて喜びを爆発させる!!
さらにチャンスは続くがここは2点止まりで攻撃終了。
こうなるとマリーンズは鉄壁の投手リレーへ。8回裏、藤田から薮田神降臨、簡単に2アウトを取るが松中、ズレータに連続四球、これはイカン、スタンドからは薮田コールが後押しする。6番カブレラ、ライトへ鋭い当たりが!しかじベニーが好捕!チャンスを切り抜ける。
9回表の攻撃は簡単に終了。さぁ、最後の守り、マウンドには…コバマサが立つ!
一昨日の夜、あと一歩で優勝のシーンから打ち込まれたコバマサ、この場面は大丈夫なのか?!もちろんスタンドでは小林コール、しかし私はもう立っていられませんでしたよ、祈る思いでコバマサのピッチングを見つめる、もうマサを信じるしかない!
先頭大村フォアボール、やはりアカンのか?!続く鳥越は送りバント、正直これはかなり助かった思いです。今はランナーが進むよりアウト一つくれた方がありがたかった。そして代打芝原、詰まった当たりはセカンドへの小フライ、2アウト!夢の実現まであとひとりだ、しかし当たってる川崎だ、最後まで気は抜けないぞ、そして、レフトへ打球が上がった!里崎が両手を挙げた、レフト井上がつかんだ!ゲームセット!!
マリーンズ、31年ぶりのパリーグ制覇成る!!
歓喜のスタンド!抱き合う、喜ぶ!声を上げる!!
優勝だよ、俺達が優勝したんだよ!!
マリンビジョンに映ってんのはボビーの胴上げだよ!!
優勝監督インタビューのとき、家から電話がかかってきました。出てみると
「なんだお前、泣いているのか?」
そうだったのかも知れません、自分でもよくわかりません。
p.s.
降りしきる雨に負けない喜びと興奮さめやらない中、何度も「俺達の誇り」を謳い、ハイタッチを繰り返して千葉マリンスタジアムを後に、帰りの京成バスの中で、
運転手「今日はめでたい日なので飲み過ぎないようにご注意ください」ワハハ!
運転手「阪神ファンは凄いそうなので負けないように応援してください」もちろん!
運転手「なお運賃は残念ながら100円いただきます」いくらだって払っちゃうよ!!
p.s.2
家に帰って、優勝特番見て、そしてゲームを録画したビデオを見た。胴上げシーンを3回ぐらい見たような…。