ストーリー的には無難にまとめた感はある。
　ただ構成は前半にやたら登場人物達の回想シーンが続いてそれが映画のテンポを悪くしている気がする。撃達の子供時代から火星での事故までを冒頭でコンパクトにまとめて流してしまえば、その後をアクションにしても何にしてももっと充実させることができたのではないだろうか。
　それと、初代から30年経つと子供向け特撮作品でもリアリティが求められるのではないだろうか。この世界では地球人は宇宙刑事の存在を知っているのか、データが盗まれれば次に狙われるのは研究所だとわかっているのに何の警備もしていないのか、などなど。比較に出していいのかわからないけど、仮面ライダークウガではライダーの存在が謎ながら新聞報道されていたりでそれとなく世間でも知られているのがわかったのだが、そういった細かい演出も欲しかったなと思う。
　一方で初代ギャバンと二代目の絡みは良かった、というか燃えた。男には拳で伝えねばならないことがある、てな感じで　できればこれに加えて特訓シーンとかも欲しかったところである。