やっぱり飛ぶボールだった! NPBが統一球変更認めた

 「アァやっぱりな」というのが大方のファンの感想だろう。
 個人的には先日のハマスタで今江、荻野が弾丸ライナーをスタンドにたたき込んできたのを見て、選手には悪いが「今年は球が違う」と確信したものである。
 そもそもの統一球導入に関しては、これは野球という競技の根幹であるボールが球場ごとに違うこと自体がおかしかったのであり、競技の公平性を保つ意味でもむしろ歓迎される話であった。また反発力を下げる事についても2010年までが飛びすぎて中距離タイプのバッターでもホームランが量産されゲームが大味になっていたこともまた多くのファンで見解が一致するところであろう。
 しかしそのボールの反発力が設定値よりもさらに低くなり「飛ばなさすぎた」。だがこれ自体はNPBが要求したボールを作れなかったメーカーのミスである。問題はこの事態を把握していたNPBがすぐさま(少なくともボールの検査データがある程度集積されていたであろう2011年シーズン中盤頃までに)公表しメーカーに対し改善を指示していればよかったものが、何故か2シーズンも放置され、公表もされなかった事である。それに続く今シーズンのドタバタは何を言わんかや、である。
 さて今シーズン、ここまでどうだろう。確かにホームランは野球の華である。しかしそれは希少性あってのものではないだろうか。なかなかホームランがでないからこそおかわり君や中田翔選手は凄いのであり、中距離打者が完璧なバッティングで捉えて出たホームランだからこそその一本に価値があるのではないだろうか。
 野球とは微妙なバランスの上に成り立っているスポーツである。よく言われるがベース間の距離がわずかでも長かったら、マウンドとホームベースの距離がわずかでも短かったら、野球は今とは全く違った競技になっていた可能性がある。ボールもまた然り、野球という競技をもっとも魅力あるもいのにしてくれる反発力はどの程度なのか、個人的にはNPBが最初に統一球として指示した値が実は一番近いのではないかと思うのだが。