10年かぁ

 大変な熱気であったが、しかしそれにしても終了して10年経つ、それも決して大作といった類ではない作品がこうも長い間愛されているのはどういった理由があるのだろうか。
 と思っていたら、今回のイベントに寄せた声優の保志さんの言葉にその答えがあった。
僕にとっての“おねてぃ”とは、青春そのものでしたね。中学時代や高校時代の甘酸っぱい想い出。
もちろん?そんな楽しそうな想い出はないので、すべて想像の世界のお話ですが(笑)。
でも、そんな青春の1ページを疑似体験させてくれたのが“おねてぃ”でしたね
 あなたも私もそうであろう、我々の青春の1ページにはアニメのCMカットに勤しんだ歴史はあっても本来甘酸っぱい思い出が入るべきページは真っ白のままになっていたに違いない。そのページは空白のまま年月が過ぎ、そしておねがいシリーズが放映された。それは我々にとってはある意味理想的な青春時代であった。しかも木崎湖まで足を運べばそこには二次元ではない3Dの舞台があり、物語の世界へ入り込めたのである(当時はまだ珍しいことであった)。
 そうこうするうち、作品の記憶が、ぽっかりと空白のままであった青春のページに現実の代用として書き込まれたのではないだろうか。
 その後数多のアニメ作品が我々の前を通り過ぎていった、だが一度青春の記憶として書き込まれたページが塗り替わる事はないのであった。
 …マァ中には何度でも塗り替わったりページそのものが増えていく人もいるけどね。

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