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ぱぱネット(仮)


2013-04-01 Google DriveにLinuxからバッチアップロードする [長年日記]

_ [Linux][開発] Google Driveに写真をアップロードしたい

必要性にかられてGoogleのファイル共有サービス「Google Drive」に 自分のサーバからファイルを自動アップロードしたくなった。 やりたいことは、ぱぱサーバでケータイメールを受信して、そこから MIMEパートの添付JPEGファイルを取り出し、これをGoogle Driveに追加する、 という一連の行程である。これができればPCを持っていない人たちからも、 とりあえず写真を収集することができるから。

メールを受信して添付を取り出すところまでは簡単なのだが、問題はサーバからユーザの手動操作やアカウント入力を経ずGoogleへバッチアップロードする部分。当初は簡単にできると思っていた。

最初に試したのはgoogle-docs-uploadというそのまんまなソフト。動作にはSun Javaランタイムが必要で、Debian squeezeの場合はaptリポジトリのnon-freeを開放しないと動かない。 さらに、動かしてみると「Uploading without conversion is only available to Google Apps for Business accounts」とのメッセージが出てアップロードできない。 --protocol httpsをつけてもダメだった。

次に試したのはGD Pythonクライアントのラッパーである gdatacopier。これには gcp.pyというのが含まれており、SSH(scp)ライクのコマンドラインで バッチアップロードできる。求めていたのはこれだ!.... 確かにちゃんと動いたけど....どうしても JPEGファイルだけがアップロードできない....

しげしげとhttp://code.google.com/p/gdatacopier/wiki/gcpを眺めていたら (思えば最初から読めばよかったのだが) Google Docs時代のドキュメントにしか対応してない! ということにようやく気づく。Google Driveは他のファイル共有サービスと異なり、前身がMicrosoft Office対抗のGoogle Docsだから、ExcelやWordファイルはアップロードできても、JPEGはアップロードできないというキテレツなことになっているのであった。いや正確にはクライアントがDocs時代のまま進化してないと言うのが正しいか。ともかく前記2つのコマンドではサーバにJPEGやMP3やMP4をアップロードすることはできないようだ....どうしよう。

_ [Linux][開発] そうだ自分で作ろう

Google DriveにCURLでアップロードするには?という素晴らしいページに全て書いてあったのでありがたく拝借する。

Google API ConsoleからGoogle Drive APIをEnableにしてClientIDとClient secretを取得して、さらにブラウザでOAuth認証をして認証コードを取得し、gd.confに設定ファイルとして書き込んでおく。今回は設定ファイルも含めて全部/home/papanda/binを使うちう杜撰さ。chmod a+rwx binしてます。実行に必要な他のコマンドはfile, curl, awk, perl(use JSON)。

----------------gd.conf-------------
CLIENT_ID=XXXXXXXXXXX.apps.googleusercontent.com
CLIENT_SECRET=YYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYY
CODE=ZZZZZZZZZZZZZZZZZZZZZZZZZZZZZZZZZZZZZZZZZZZZZZZZZZZZZ
ACFILE=/home/papanda/bin/actoken.conf
TKFILE=/home/papanda/bin/token.conf
----------------gd.conf-------------

OAuth認証の手順では、ブラウザリクエストとサーバリダイレクトを伴う関係上、 単体アプリ/コマンドでの完全自動化が難しい。Twitterでも専用クライアントにはxAuthが 存在したように、Googleでは"For Device"の審査に通ればできるらしいのだが、 こんなしょぼいコマンドにデバイス認証が通るわけもなく、かといって、 個別ユーザごとにブラウザ通したら、ガラケーからアップロードできるメリットも半減なので、 得られた認証コードをファイルに書くという暴挙に出た。

もちろん認証コードにも「寿命」があるらしいのだが...リフレッシュトークンを保存しておいて、 1時間に1回更新することでしのぐことにした。切れたら認証コードの取得だけやり直しってこと。 gdupdate.shを crontab -eして

40 * * * * sh /home/papanda/bin/gd2.sh >>/var/tmp/gd2.log 2>/dev/null

こんな風にして1時間に1回動かすことにした。

上記のスクリプトにはヘルパーとして gdval.plが必要なので 同一binディレクトリに突っ込んでchmod a+xしてください。 シェルスクリプトはGoogle APIから返ってくるJSONを解釈できないから、1段めの オブジェクトだけ解析してシェル変数に展開することが必要です。

うまく更新できれば/home/papanda/binにactoken.confとtoken.confができます。 ここにシェル変数でアクセストークンとリフレッシュトークンが入っているので、 Google Drive API経由で各種操作が(やっと)できるようになります。 /home/papanda/binのライトパーミッションが気になる場合は、適当なディレクトリを掘って gd.confのACFILE,TKFILE変数を書き換えてください。

_ [Linux][開発] Google Driveの閲覧

gdls.plgdls.shを binに突っ込んでchmod a+x。うまくアクセストークンがとれていればgdls.shを実行すれば 簡易的な閲覧ができるはずです。

              0324TR [FOLDER], WWWWWWWWWWWWWWWWWWWWWWWWWWW
mail_0330_152401.jpg ,    565528 ,0324TR
mail_0329_162300.jpg ,    802816 ,0324TR
        DSC05098.JPG ,   1215679 ,0324TR
        DSC05112.JPG ,    550623 ,0324TR
           image.jpg ,   2198746 ,0324TR
mail_0328_120412.jpg ,    885597 ,0324TR

最初に紹介したgdatacopierのgls.pyなどでは 完全無視 されていたJPEGファイルの 一覧も出せるようになりました。[FOLDER]とついている行はGoogle Drive上のフォルダで、 この最後についているWWW...の部分はIDです。アップロード時フォルダ指定をしたいときに使います。

_ [Linux][開発] Google Driveへアップロード

gdupload.shを binに突っ込んでchmod a+x。Google Driveに必要なメタデータをシェルスクリプト上で 作ってcurlでアップロードします。

フォルダ指定をしたい場合は、gdls.shで閲覧したフォルダIDで、 以下のJSONのparents行の部分を書き換えてください。もしユーザフォルダ直下に アップロードしたい場合はparents行自体を消してください。

{
"title": "$BASE",
"mimeType": "$MIME",
"description": "$FROM",
"parents": [{ "id": "WWWWWWWWWWWWWWWWWWWWWWWWWWW" }]
}

_ [Linux][開発] Google Driveがどうのというより

OAuthからむといろいろ面倒になるのは仕方ないのかね。でも、 シェルスクリプト+UNIX由来の簡単なコマンド群でGoogle Driveにアクセスできたという実績は なかなか勇気付けられるものがある。先人達に感謝を。


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