前日まではひたすら移動、移動でしたが、今日はやっとこ目的地へとたどり着くことになる…ハズ。
で、まずは小岩井農場へと向かいます。行き方は田沢湖線ではなく盛岡駅からバスに乗れば連れて行ってくれます。
市内を抜け、その田沢湖線をまたぎ、ハテ小岩井農場には何時着くのかと思っていると…
「何言ってるの、もう既にここは小岩井農場の敷地よ」
ヲォ?!良く見ると周りは牧草地だ、牛が草食んでるぞ、一体このスケールは何処の西澤家やら三千院家やらのお屋敷ですか?!
…などとアホな妄想を抱いているうちに小岩井農場到着。
岩手山はちょっと雲に隠れがち。
折角農場に来たのですから
羊やら牛やらと戯れたいところですが、その前にやる事が。
そう、出発時のサイコロボードにはこう書かれていたのです。ここに来たら…
チーズケーキをお土産にしなければならないのでした。
という訳で購入しようとすると、
「要冷蔵になります」
ナニ、それでは持って帰るわけには行かないじゃないか。ではどうするか?
おもむろに携帯電話を取り出しTEL…
「ア、もしもし、クマですけどWさんかるうさんはいますか?」
新宿の職場へかける。
「クール便で職場にチーズケーキ贈り付けるから宜しく!」
ガチャン!(ヒドイ)
この後さらに有名な一本桜まで行きたかったがバス停から1.5km以上あるそうなので断念。バスで盛岡まで戻る。
盛岡からは釜石線直通の快速に乗車。途中花巻で停車するので駅弁購入。
特製お弁当花巻/1120円/まるろく
二段重ねの幕の内弁当。おかずはスタンダードですがちと感心したのがご飯。詰め込みすぎないように盛ってあるようで、お米の粒がつぶれないよう配慮されている様子(単にケチっているだけかも知れませんが)。
列車は宮沢賢治の銀河鉄道の夜のモデルにもなった釜石線を進みます。そうなるとやはり向かいの席にはメーテルが座っていないと(それは銀河鉄道でも999や)。
そうこうするうち、3日かけてようやっと目的地、遠野へ着きました。
遠野といえば民話の故郷、遠野物語、そして…
カッパのクゥ(違)
さて、遠野に着いたのはいいけれど、全く予備知識なしに来てしまったのでこの後どう行動すればいいのやら。
という訳で駅の横にある観光案内所へ飛び込む。
「何も準備なしにここまで来てしまったんですけど、どうしたらいいでしょう?」
えらく迷惑な観光客やな(笑)。それでもアチラもさすがプロ、地図を渡され半日観光コースを指示してくれました。ついでに今晩の宿の手配も依頼、さらにレンタルチャリも貸してもらう。これだけやってもらってタダというのはありがたい、さすが観光地。
チャリにまたがり最初の目的地へとこぎ出す、が、しばらくして道を確認しようとポケットをまさぐると…。
…地図がない。
早くもピーンチ!(笑)早速落としてしまったか。マ、マァ道順は大体覚えてるし何とかなるか(←いい加減)
途中、味のあるバス停など眺めつつ進む。
幸い目的地までの道標が頻繁に出てきたので迷わず到着。最初に来たのは伝承園。
こちらは遠野の民家を移築し、中では昔話の実演などが行われています。建物の奥にはオシラサマ(こちらの地方の神様の一種)1000体が飾られていたり(さすがに神様写真に撮るのははばかれたので写真なし)します。オシラサマ伝説についてはこちらの写真参照。エェ、別に主人公の村娘の写真の姿が萌え~だから撮影したわけではありませんよ(笑)。
ちなみに昔話の実演は別料金なので傍から覗くだけ(ヲイ)。そうそう、こちらでは話の最後に必ず「ドントハレ」と言うそうで。NHKのドラマはそーいう意味なのね。
次に向かったのは福泉寺。
何でも日本最大の木彫り観音像があるというので訪れたのですが…。
駅からここまで8.5km、多少へばって着いたのですが…。本堂はさらに山の上にあるのでした。
この日の天候は曇り、気温はやや低めだったのですが本堂につく頃には汗だくに、そして、出会った観音様は…。
何かパースが狂っているなァ~。
とっとと退散。
さて、遠野に来たら「遠野ふるさと村」という施設は押さえておきたいところで、ここまでその道のりを来ていたのですが。
ここ福泉寺からはさらに3.5km、往復で7km…。
勇気ある撤退(笑)。
一路駅へと今来た道を引き返す。
で、途中寄りましたのは、やはりここは行っておかねばなるまい、カッパ淵。
ここには河童が住み、人々にいたずらをするそうなのですが…。
確かに川沿いに座っているとそんな雰囲気が漂ってきます。
と、そのとき!
何者かに脚を掴まれた!さらに引きずり込まれる!!ヤバイ、逃げ切れるか?!!
…などという事はなく。
ちなみにこんな祠も建ってます。
にしても遠野という所はいいですね。チャリで走っていて気持ちがいい。
こんな光景が広がっている中に名所が点在しているというシチュエーションがいいんでしょうね。
市街地に戻って、昔話村、市立博物館、城下町資料館などを回る。昔話村では座敷わらしの話などを仕入れる。
ちなみに遠野の町というのは昔は海側と山側から延びる街道が交わる交通の要所として栄えたそうです。ナルホド。
この後、市街地を挟んで反対側の地域へと向かう。
こちらにあるのは五百羅漢、という訳でその入口まで来たのですが…。
ここまで来てさらに登れと?!
いや、行きますよ。
結構脚に来ているところで最後の力で登っていくと…。
どうやらこれらしい。
一旦先ほどの登り口まで戻る。ここの横にあるのが卯子酉様。
こちらは恋愛の神様だそうで、たまたま居合わせた団体さんのガイドのお話によると「左手だけで赤い布を結ぶと恋愛成就」だそうで、「NHKのどんと晴れでここでそういうシーンが放映されてからこんなに布が増えちゃって」恐るべしテレビの力。
ここらへんでタイムアップ。観光案内所にチャリを返して、本日の宿へ向かいます。
民宿の「りんどう」さん。暖簾をくぐると早くも宴会が開かれている様子。オフシーズンに入った平日なので他に客いるのかなと思っていたのですが、いや、活気があっていいですな。
後から知ったのですが、どうやら地元の方が宴会場として使っていた様子。地元の人御用達とあらば食事とか期待しちゃっていいかな?
期待通り!!
川魚、刺身、茶碗蒸しに夕顔の煮物、さらにウナギにじゅんさいまで出てきましたよ。いやもうこれでお腹一杯ですわ。
一通り頂いたところで、「これはサービスです」と持ってこられたのは
「濁酒です。飲みやすいですから女性の方に飲ませるといいですよ」
いや、一人旅ですから(笑)。
結構走り回ったので早めに寝床に就く。
しかし、昼間に座敷わらしの話など聞いたもんだから「ひょっとしてあの襖の向こうに…」
…イヤ、さすがにそれはないか。