2008-09-01(Mon)
_ 鉄の朝は早い。
…いや、おかしい。この旅はそんな旅ではないずなのに?これはやはり本能のなせる業か?!
…どうかは知りませんが朝の6時半には新大阪駅を出発したのでした。
今日の一番手は…普通の尼崎行き。なので3つ先の尼崎で乗り換え。
ここでやって来たのがJR西日本最新鋭の321系。こいつの特徴は全ての車輌が片方の台車にのみモーターを載せた0.5M車であること。これにより何両編成にしても常にMT比が1:1となるのである(以上車輌ファンしか楽しめない話題)。なので車輌の両端に交互に陣取ってモーター音の有無を体感してみたり(以上一般人には到底理解できない話)。
…などとやっているうちにだんだん車内が混んできた。そうか、今日から世間は新学期だったな。と、そのとき。
目の前に座った(推定)女子中学生、これがまた眼鏡っ子でしかもレンズが最近珍しい正円に近い形で、そして、何故か左右が微妙にずれた状態で掛けている!なにやら本を読んでいたがきっとや○い本に違いあるまい(←偏見)。
朝から至福のひととき(ヲイ)。
芦屋で新快速に乗り換え。ちょっと時間があるのでここで駅の売店で時刻表購入。おばちゃんの「おおきに」の一言が自分が関西にいる事を感じさせるのであった。
新快速はさすがに混雑。なので正面のがぶりつき席へ。オォ、さすが130km/hは迫力があるなぁ。などとやっているうちに姫路着。高架化工事が始まっていて既に山陽線は高架へ移動済み。
ではここで朝食おば。
_ おかめ弁当
おかめ八目にならっていろいろなおかずを集めたお弁当。このいろいろが要は姫路駅の他の駅弁のおかずを集めた感じで明石名物タコの煮付けや姫路駅名物焼き穴子の刻みやら牛肉の煮付けやら。他にも鶏そぼろやアサリ煮付けシメジ煮付けなどなど。量的にも質的にも食べ応えありの逸品です。
_
姫路から普通列車でさらに山陽線を進んで上郡。ここで山陽筋から分かれて智頭急行に入ります。(ちなみに智頭急行にはスーパーはくとくんなるゆるキャラがいたりして)
まずは窓口で切符を購入。「宮本武蔵まで」
…結構恥ずかしいぞ、何てプレイですか、これ(笑)
で、「一日乗車券がありますけど」
折角なので購入。しかし実際には普通列車しか乗れないので安くなっていなかったりする。
では数年振りの智頭急で出発。さすがに車輌も線形もいいので飛ばします。ただ車内はお仲間とハイキング客がちらほらでちと寂しいですが。
40分ほど乗車。遂にやって来ました、第一の目的地、宮本武蔵に到着~。
ここまで東京から23時間ほどかかりました。
…マァ駅の周囲はよくある田舎なんですが(笑)果たして武蔵マニア以外でこの地を主目的に訪れる人はどれ程いるのか…?
とまぁ感慨に浸っている間もなく、早速第二の選択と行きましょう。なお、この選択の内容は前半はともりん氏、後半はあいあん氏にチョイスをお願いしています。
なお、その際出してある条件として…
「こわ~いお姉さんがお怒りになるから、次の目的地は帰る方向で決めてね」
では出でよ、サイコロボード!
オイオイ、いくらなんでも海ノ口はないだろ~!!尾道って帰る方向とは逆方向じゃないか?!
マァともかく運命はサイコロに任せて振ってみましょう~。
6
え~っと、6の目はどこだっけ?伊賀上野か~。マァ無難なとこといえばそうだが…などと携帯を操作していると。
ぶぅわ~~~ん!!
と、特急スーパーいなばが通過していった。ホーム狭いから結構危ないなぁ…。
…風圧でサイコロの目が変わっている~っ!!(笑)
という訳で尾道へ行く事になりましたとさ。
_ 宮本武蔵を往く
マ、マァまずは宮本武蔵の観光と参りましょう。ここ美作市宮本は武蔵の生誕地といわれそれを元に
あるぞあるぞ、武蔵の名を冠した武道館やら記念館やら何やらが。
マァ順番に回っていくか。にしても暑い!!
駅から徒歩10分ほど。まずは武蔵資料館へ。ここは武蔵の里という建物の一角にありまして…入場料500円。
結構取るなぁ。
「智頭急行で来られた方は400円です」
買って良かった一日乗車券(笑)
で、展示物なのですが…有名なニ天一流の構えの武蔵の絵とか五輪書とか(複製品ですけどね)武蔵が作ったという刀のつば(本物だそうだ)とかが並べられておりました。ただもうちょっと展示に工夫があっても…。
ちなみにここで周辺の観光マップをゲットしました。
という訳でもう少し涼んでいたかったけど次行こうか(笑)
お次は武蔵の生家だそうな。見ての通り当時の家ではありません(笑)一応、当時の家と柱の位置は同じだったりするそうですが。
ここから山道に入ってすぐのところに武蔵神社なるものが。創建は昭和46年と新しいのですが。当然、聖地の慣わしとして武蔵萌えな絵馬が…さすがにこーいうのか(笑)
その隣にある武蔵の墓。武蔵終焉の地、熊本から分骨してもらったそうで。その隣は両親の墓…だそうだ。
さらに山道を登っていく、正直暑いしきついし帰りたいがここまで来たら…。
途中、武蔵の友人の墓(への入口、実際には山道登らないと…)など眺めつつ着きましたのは壱貫清水。かつては峠を越える旅人ののどを潤したそうな。で、武蔵が村を出て行く際に親友がここまで見送りに来たそうで。山奥で雰囲気ありそうですが横の谷には砂防ダムがあったりする。
峠道を戻ってこちらは讃甘(さのも)神社。武蔵はこの神社の太鼓のバチさばきをヒントにニ天一流を編み出したそうなのですが…?
と、いった所で武蔵聖地巡り終了~。…ウーム、これで武蔵マニアは満足するのかなぁ。もう一歩何かあってもいい気がするが…。そういやNHKの武蔵に関する展示はあったけどバガボンドについてはなかったなぁ。
_ 大原の町
駅に戻って再び智頭急行に。乗った列車は次の大原止まり。…実はここで「方向逆じゃないか!」という突っ込みが来ると思ったんだけどなぁ。
ともかく、次に鳥取方面の特急までしばし時間があるので駅前に出てみる。
…国道があってそれに沿ってコンビニがあってと、よくある地方の町だなぁ。
と思って駅に戻るとそこにマップがあった。ナニナニ…しまった!どうやら大原の本来の町はその国道の向こう側に平行しているようだ。
発車時刻まであと20分程…行くっきゃないだろ!!
大原はかつて因幡街道の宿場町だったところ…だそうで。こちらはその本陣。
他にも江戸から明治にかけての建物が残っていますので、こーいう町並みが好きな人にはかなり楽しめるかも。
…行くまでが大変ですけどね。
駅に戻って発車5分前。ちなみに駅にはちょっとした物産売り場が併設されていて…
こんなものが。マニア垂涎…か?!
_ 移動
大原から特急スーパーはくとの乗客に。そして…運良く先頭座席に。気分はもう運転士!…てな歳ではもうない(笑)
乗ることしばしで鳥取に到着。
まずは昼食を買い込み、ついでに観光案内所なぞを覗いてみる。今夜の宿に良さそうなとこはないだろうか…?
ちなみに鳥取にもこんな店が…。
ともかく暫しの待ちで山陰線に乗車。列車は浜坂行き。
ではここで昼食。
_ 鳥取の居酒屋
鳥取産の食材を集めて酒の肴にしたお弁当です。蟹は爪だけですが、いか飯などいかが多し。特に左中段はいかの子の煮付けというやつ、珍味なり。上段真中にあるのはいかのおちょこ。こいつに日本酒を注いでキュー、そして柔らかくなったとこを頂くと味が増す…そうだ。
他もご紹介、上段左はあご(トビウオ)の梅紫蘇巻きフライ、中段中はあご竹輪と、鳥取でだけ作られるという豆腐竹輪。右は鳥取市産あまさぎ(わかさぎ)南蛮漬けです。下段左はあご寿司、右はスルメイカ麹漬け、これはまさに酒の肴だな~。
_ 名残の餘部
車窓からは山陰の田園風景や…海岸線を走っていきます。(斜めってすまない)
終点浜坂でさらに乗り換え。そしてその先にあるのは…
長年鉄道ファンを集めてきました、餘部鉄橋です。架け替え工事が始まりましたし、折角近く(でもないか)まで来たんだし、ここは最後のご挨拶に。ただ既に定番のお立ち台には行けなくなっておりましたので駅付近での撮影。
ここで今回の新兵器、ビデオカメラ登場~。イヤ、親から借りてきた二世代ぐらい前のですけどね。橋を渡る列車なんか撮ってみたり。
ただお立ち台閉鎖だし、かといって下まで降りていく気も起きないので、予定撮影本数を縮小。
で、列車を待っているとわらわらと観光客が登場。そんな場所になってしまったか(笑)
そうこうするうち橋の向こうから列車が渡ってきました。撮影をして、すぐさまダッシュ!撮ったばかりの列車に飛び乗るのであった。
_ 湯村温泉
浜坂に戻ってきました。実は今夜は温泉もあるしここに泊まろうかな~と考えていました。さて、観光案内所は…ない!!
そんなアホな。これは困った…。
実は鳥取で予約しようとしたのですが、ここ浜坂は県境を越えて兵庫県だったのね。という訳で現地まで来たのですが。一応もらったパンフには浜坂の宿の電話番号なんかもあるのですがめんどいし…。
今夜は鳥取に泊まるか。 代わりにこんなのならあるのになぁ(笑)鉄子の部屋って…確かに中にはおば様がおりましたが。
さて、折角浜坂に降りたんだから…湯村温泉に行ってみよう!
駅前からバスが出ています。ただまだ時間があるのでちょっと駅の周りへ。
目に入ったのは駅舎横にある「米田茶店」
ここって確か以前浜坂駅で駅弁売っていたとこだよな。随分と立派な店に改装したようで…。
駅弁売っているーっ!!
以前食べたとき鳥取に勝るとも劣らなかったかにめしやら、新製品の余部鉄橋物語ですと?!残念ながらこの日は品切れでしたがこれはいい発見でした。ちなみに店内はコンビに風に雑貨まで売っていますし、餘部鉄橋や自社に関する展示などあってなかなかに楽しめます。先ほどの鉄子の部屋と合わせ鉄ちゃん注目?
それでは本来の目的地へ向けて出発
バスに揺られること30分弱、山陰の農村風景を走った先の谷間にありましたのが湯村温泉です。
こちら従前からその名を馳せていましたが、全国的に知られるようになったきっかけはNHKで放送された吉永小百合主演のドラマ夢千代日記の舞台となった事でしょう。
(しかし、ついさっきまで私はその舞台は浜坂温泉だとばっかり思っていましたが(笑)確か宿で汽笛が聞こえるシーンがあった気がするんだけどなぁ)
鉄的にはオープニングの餘部鉄橋を渡るキハ58系が印象的だったり(ヲイ)
では早速温泉場巡りを…
突然の大雨。
ここで降られるか~?!と嘆いても仕方がない。バスターミナルは谷間の中腹ぐらいにありまして、そこから下っていきます。
観光案内所みたいのが目に入ったのでビバーク。ついでに案内図などを貰う。
やや小降りになったところで、最初に行ったのがその名もズバリ「夢千代館」
なかなかレトロな感じの建物で。
中にはドラマのセットが再現されており、またストーリーの紹介、本編が流されたりしております。
…ハッ、ひょっとしてこれも聖地巡礼なのか?!
さて、折角温泉場に来たのだから、当然浸かって行かなければ。
夢千代館とは川を挟んで対岸にあるのが町営の薬師湯。なかなか広々としておりさらに露天風呂もあります。
で、その露天に入っていると地元っぽい方に声を掛けられまして。
「どこから来たんだい?」
「横浜です」
「こりゃまた遠くから、新幹線かい?」
「いやずっと在来線で来まして…」
この辺は定番の会話。で、
「夏休みか~、で、仕事は?」
「いや、まぁちょっと言えないような…」
お互いの友好関係の為に、ここは身分を明かさないほうが良かろう(笑)
あとは温泉場巡り、こちらは源泉となっている荒湯です。
そして夢千代像。吉永小百合さんの手形もあったりします。
といったところで温泉場巡り終了~。さぁ引き返すか。
(宿泊しないのか?!という突っ込みはなしの方向で)
_ ホープスターとっとり
バスの中で鳥取に宿を取りましたので浜坂から山陰線で引き返していきます。すっかり日も暮れたところで鳥取着。さて、本日の宿はホープスターとっとり、実は鳥取は駅前に温泉があったりします。ビジネスホテルながら天然かけ流しだそうで、温泉宿とはいかないけれど湯治気分ぐらいは味わえるかな。
駅前から線路沿いに歩けばすぐの位置のようですが、そこにあったのは…
県職員共済組合?!
そーいう所でしたか。
さて、ロビーでチェックインの手続きを済ませているとき、ふとその横に佇む一匹の生き物を見つけてしまいました…。
「トリピーと言って、鳥取県のマスコットなんですよ」
癒し~(笑)
マァここまで話題が発展するとは思いませんでしたが(笑)さらに鳥取の真髄を味わいたい方はこちらのゆるキャラマップをどうぞ。
では本日の夕食をば。
_ おこわ弁当
おこわメインのお弁当。おこわはかなりうまい、おかずもキス天、クリームコロッケなどいいチョイスをしている。しかし、しかしである!
なぜ鳥取駅弁でカニカマなのだーーっ!!(笑)
_ 鳥取温泉
では最後に温泉へ。う~ん、ゆったり。
こうして鳥取の夜はノンビリ更けてゆく…
と、思ったら。
るぅ嬢からメールが来た。
「福田首相が辞めるって」
ナニ、早速テレビをつけてみる。
…さすが鳥取、まだ首相が小泉氏だった。
冗談ですよ~。
しかしながら、さすが職員共済、ビジネスホテルに付き物の妙に肌色の多いビデオの上映はないのでした。
…またるぅ嬢に怒られそうな事を書いてしまった…。
そう言えば、前にクマと東山温泉で
宮古で壊れたテレビを交換させてまで(以下略)