千葉県成田にあった成田鉄道という軽便鉄道(レールの幅の狭い簡単なつくりの鉄道)の話。昭和2年に誕生した成田鉄道の多古線(成田-八日市場間)沿線には、三里塚の御陵牧場(現;成田空港)があって、桜の時期には両国(あるいは上野)から三里塚まで直通列車が乗り入れるほど賑わっていました。しかし、戦局の悪化により、資材転用のために休止に追いやられ、その資材は、インドネシアの島に鉄道を敷設するために運ばれるはずでしたが、途中で撃沈されてしまいました。。。人々の思い出を乗せた鉄路は、こうして南の海に幻と消えてしまったそうです。