2011-06-27(Mon)
_ 究極のエコ! 重力と浮力で発電する装置をさいたまの80歳男性が開発
どうやらこの記者は永久機関という言葉を知らないようだ。ついでに同様の発想は典型的永久機関の例としてWikipediaでも挙げられるものである。
ちなみに今回の場合、水中から上昇管へ移動するところと、上昇管に入り込むところでエネルギーが必要になってくると思われる。他にもあちこちでツッコミが入っているようで。
ただこれ、本当に特許を取ってしまったようなのである(特許電子図書館 で検索)。勿論永久機関として特許を取った訳ではないようなのだが(その辺の事情は知られざる特殊特許の世界でも読んでみてください)こいつは騙される人が出る可能性あるなぁ(現に記者が…)
そしてこの機械の開発に800万突っ込んじゃったのか…。
昔テレビかなんかで見た話だったと思うのだが、こんなのがあった。
「ある村の学校に数学のよく出来る生徒がいた。先生はさらに上の学校へ行く事を進めたが家庭が貧乏であり断念した。しかしその後もその人は一人で数学の研究を続けた。ある日、先生に『凄い発見をした!』と報告に来た。彼が発見したと言ってきたのは『微積分』だった…」
何でこの話が浮かんだかというと、「努力することは大事である」が「努力の方向を間違えると全く無駄になる」という点で共通していたからだろう。
村の生徒は自ら微積分を生み出す程の才能を持ちながら既にそれがある事を知らず才能を無駄に浪費してしまった。かの発明家も古代から続く永久機関の研究がなぜ失敗の連続なのかを知っていれば、その労力をもっと有意義な方向に使えたのではないだろうか。
エネルギー問題で今後進めるとすればエネルギー変換効率の向上や未利用エネルギーの活用といったところがフィールドになるのだろうが、この辺であっと驚く発想が出てくる可能性はあるんじゃないかなと思う。
追記:もっともこれ、作った本人も永久機関という趣旨でないようなという意見もあった。やっぱちゃんと特許公報を読み込んでから書かないといけないな、ウン。